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初代の10系から常に羨望の眼差しを浴びていた一台であり、その地位は最終型の30後期まで全く崩れることはなく、長きに渡りセダンの「顔」として君臨し続けてきた。
今後「セルシオ」の名を冠した新型セダンは出ないにせよ、これから先もセルシオはセダン界の「絶対王者」であるべきだと思う。
それは筆者の切なる願いであるが、きっと多くの読者もそう思っているに違いない。中森クンはこれまでトヨタ14系マジェスタと日産32系グロリアに乗ってきたが、やはりセルシオには強い憧れを抱いていた。
「僕にとってセルシオは、トヨタのキングオブセダン。将棋で例えるなら、まさに『王将』だと思う。特に30系はスタイルが斬新で、今までにない上品な雰囲気を感じました」。
一時期はワゴンに走っていたが、彼を再びセダンに戻りたいと想わせた1台が、何を隠そう30セルシオだった。クルマを買う前から、すでに「30系をブリスターにしたい」という構想が頭に浮かんでいたという。
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「30系は激戦区だと分かっていましたが、一度は乗りたかったクルマ。だからライバルが多いクルマで、てっぺんを獲ろうと決めたんです」。
前期を買ってすぐに後期化し、夢に描いていたブリスターを製作して2012年の大阪オートメッセで披露。内装&オーディオも作り込み、完成度を高めていた。
そして約2年の充電期間を経て、今年再デビュー。中森30セルシオの第二章が始まった。