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車椅子も自動運転化の時代へ 2020年の実用化を目指す

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

シェアリングシステムや回収までを自動化

 次世代型電動車椅子であるパーソナルモビリティWHILLを生産・販売する「WHILL」が、アメリカ・ラスベガスで開催されている世界最大級の家電・エレクトロニクス技術展示会であるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2019に出展し、Accessibilityカテゴリで最優秀賞を受賞した。

 WHILL社が受賞したのは「WHILL自動運転システム」。これは自動運転・自動停止機能などを備えた「WHILL自動運転モデル」と、それら複数の機体(車いす)を管理・運用するシステムだ。空港、商業施設、観光地、スマートシティなどでのシェアリングを想定。誰でも簡単・安全に走行できる機能を備えている。さらに、車椅子の運搬や回収、管理など、これまで人の手で行っていた作業を自動化しているのが特徴となっている。


 高齢化により、長距離の歩行を困難と感じる移動シーンが今後増加することが想定される中で、介助に関する人手不足も大きな課題。歩行困難者の社会参加の機会増、そして介助負荷を軽減を目指して「WHILL自動運転システム」は開発されている。歩道領域における自動運転システムで、簡単・安全に操作できるユーザビリティと自動停止機能、車椅子の回収の人手を減らす自動運転機能などを搭載。すでに国内外で実用化に向けた協議を関係各社と進めているという。

WHILL自動運転システムのコンセプト

・「歩道領域」ならではの自動運転・自動停止機能
 歩道を走行するパーソナルモビリティの自動運転・自動停止は、周囲の歩行者との距離や、家具や柱などの障害物を想定し、周囲全体を視野に入れる必要がある。そのため、前方と側方の監視のために、ステレオカメラを左右のアーム部分に1台ずつ搭載。機体後方にもセンサーを搭載し、後退の際の衝突などに備えている。

・地図情報を周囲の状況と照らし合わせ、安全に自動走行
 センサー群を用いて、周囲の状況を検知。その情報とあらかじめ収集した地図情報を照らし合わせて自動走。乗り捨てたWHILLは自動で待機場所まで戻るなど、回収にかかっていた人手を減らすことを実現する。

・通信回線の搭載により、複数の機体の位置情報を一元化して管理
 通信回線を搭載しているため、機体の位置情報を一元化して管理。どの場所にどの機体があるかを把握でき、サービス提供側の運用負荷を削減する。

・使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発
 CESで展示するモデルでは、WHILLを呼び出すためのアプリや、乗車しながら運転状況を確認できるタブレット端末、背面のスーツケース格納オプションなどを参考展示。

「A地点からB地点からの移動を最適化するMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス) 事業において、目的地までの数キロメートル、ラストワンマイルをつなぐ、だれもが安全に乗れるインフラは、まだ存在していません。WHILLはそこで、『最後の1ピース』としての役割を果たし、すべての人の移動をシームレスに繋ぎ、歩道領域の移動にイノベーションを起こします」とWHILLの杉江 理代表取締役兼CEOはコメントを発表している。

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