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マツダの新型SUV「CX-30」は兄弟車の物足りなさをカバーする絶妙サイズだった

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TEXT: 石田 徹  PHOTO: マツダ

CX-5とCX-3の中間に位置付け

 マツダはスイスで17日まで開催されている第89回ジュネーブ国際モーターショーで、現地時間の3月5日、新型コンパクトクロスオーバーSUVの「CX-30(シーエックス・サーティ)」を世界初公開した。

 CX-30は昨年11月のロサンジェルスオートショーでデビューを飾った新型の「Mazda3」に続く、新世代商品群の第2弾モデルとなる。マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)デザイン」を具現化したエレガントなスタイルと、力強さを融合させたコンパクトクロスオーバーSUVで、マツダにとって新たな基幹車種の一台とアナウンスしている。販売開始はこの夏で、発表の地である欧州から順次グローバルでの展開を予定している。

 暫定値として公開された欧州仕様車のスリーサイズは、全長4395×全幅1795×全高1540mm、ホイールベースは2655mmとなる。そこで気になるのが、同じ定員を持つCX-5とCX-3というマツダのSUVとのボディサイズ比較。乗車定員は同じ5名となるわけだが、下記のように両車の中間的な位置付けになっている。

ボディサイズ比較

CX-3<<<全長4275×全幅1765×全高1550mm
CX-30<<<全長4395×全幅1795×全高1540mm
CX-5<<<全長4545×全幅1840×全高1690mm

 しかもホイールベースで比較しても、CX-3が2570mm(デミオと同一)で、CX-5が2700mm(現行アクセラと同一)なので、同様だ。すなわち、CX-3の後席と荷室の狭さをカバーしつつ、全高を立体駐車場の高さ制限1,550mm以下に抑えたのがCX-30と言えそうだ。

 なお、パワートレインには新型Mazda3と同じ3種類のユニットが用意される。気筒休止システムを採用する2リッターガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」、1.8リッターディーゼルターボエンジンの「SKYACTIV-D 1.8」、そして独自燃焼方式のSPCCI(火花点火制御圧縮着火)を採用した次世代エンジン「SKYACTIV-X」だ。SKYACTIV-G 2.0とSKYACTIV-Xには24Vのマイルドハイブリッドシステムを搭載。これは燃費向上だけでなく、走りの性能を高めることも目指したものだという。

 トランスミッションは6速ATと6速MTが用意される。駆動システムについては詳細な発表はなかったが、新型Mazda3と同様の「i-ACTIVE AWD」が搭載されることは確実だ。もちろん、マツダ独自の人間が持つバランス能力を最大限に引き出すことを追求した新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTYURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」が存分に盛り込まれていることも明らかにされた。

 マツダの丸本明・代表取締役兼CEOはジュネーブでのプレスカンファレンスで、「お客さまにとって日々のパートナーとして、なくてはならない存在と思っていただけるように開発いたしました。マツダの『走る歓び』と深化した『魂動デザイン』を世界中のお客さまにお届けできますようマツダの主要拠点で生産いたします。今後もマツダは、新しい商品や技術によって、お客さまにマツダ車を保有する価値を感じ続けていただき、『お客さまと世界一強い絆で結ばれたブランド』を目指してまいります」とスピーチした。

 なおマツダは従来、車名に数字を入れる場合は圧倒的に「1桁」が多かった。国内では現行CXシリーズ以前にも「RX-3」に始まって「RX-8」までのRXシリーズがあり、輸出名はご存知のようにMazda2(デミオ)からMazda6(アテンザ)などを使用している。今回なぜ「2桁」のCX-30になったかについては、納得できる説明がされていないが、「CX-4」が中国向けモデルですでに使われていたことが苦しい選択を生んだようだ。

 いずれにしても、このCX-30が新型Mazda3をベースに開発されたクロスオーバーSUVという生い立ちだけは間違いのない事実。今後のマツダのSUVは「2桁」に発展していくかもしれない。蛇足だが、新型Mazda3が必ずしもアクセラの車名を引き継がないという噂も消えてはいない。マツダの車名ネーミングについては、今後しばらく注目しなくてはいけないだろう。

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