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1脚で250万円なり! フェラーリ社とコラボした超プレミアムチェアの正体

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TEXT: 木村隆之(KIMURA Takayuki)  PHOTO: 木村隆之

豪華客船や超高級車が採用するシートブランド

 フェラーリやランボルギーニなど、スーパーカーが集うモータースポーツフェスティバル「G Dream」にて、思わず目が釘付けの超高級オフィスチェアを発見しました。

 手がけたのは、最高級の革と、彫刻のように優美なデザインから“イタリアの家具芸術”と評される家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」社。日本にも東京・青山にショールームを構えていますね。

 1912年にイタリアトリノで創業、1926年にはイタリア王室に御用達の指名を受けるほどステイタスシンボルの地位を確立した同社は、30年以上に渡りフェラーリのシートも手がけたことでも有名なブランドです。豪華客船や旅客機の内装、フェラーリ以外の超高級車シートも手掛けるほど、セレブの間では知られた存在なのです。

 ここにある2脚のチェア。デザインを担当したのは、フェラーリデザインとフェラーリ。そのデザインを元に、ポルトローナ・フラウ社が誇る伝統的な職人技によって生み出されたコラボモデルが「コクピット」なのです。そして、コクピットに与えられた2脚のネーミングは、『プレジデント(黒)』と『エグゼクティブ(茶色)』。ワタクシのような庶民には縁のない名前ですが、高級感に溢れた逸品を紹介していきましょう。

 プレジデントは、バケットシートのようなフォルムで体を優しく包み込む、レーシングマシンのようなシートバックデザインを採用。フェラーリの甲高い咆哮やレースでの興奮が蘇る、フェラーリの魅力がダイレクトに伝わる仕様です。

 シートを縦に貫くストライプは、レーシングマシンを彷彿とさせるデザインでこれもまた魅力。素材もフェラーリのシートと同じレザーを使用するなど、まさにリアルなフェラーリを堪能できる仕立てとなっていました。

 一方のエグゼクティブは、ロータイプのシートバックで、オフィスでのビジネスシーンにも対応できそうな仕様。リクライニングや座席傾斜の傾きも細かく調整できるなど、プレジデント同様にユーザーヘの気配りも抜かりなしといった感じです。

 細部についてもホイールのスポークや各ディテールをオマージュしたデザインに。なお、雌子牛の最高級レザーはカラーカスタムにも対応しており、全96色から選択可能。シートバックは、カーボンファイバーもしくはアルテックスという複合素材から選択でき、さらに各種オーダーにも対応してくれるそうです。

 さて、気になるお値段はプレジデントが1脚/約250万円、エグゼクティブが1脚/約190万円とのこと。「椅子1脚でクルマが1台買える…」なんて声も聞こえてきそうなほどですが、手にすればフェラーリオーナーです。

 選ばれし者だけが使用できる究極のマニアックアイテムとも言えそうですが、いつも身近にフェラーリの存在を感じられるということでは、これ以上の存在はないでしょう。

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