三菱自動車の2018年度決算で「増収増益」を支えた海外仕様3モデルを試乗!

三菱自動車の2018年度決算で「増収増益」を支えた海外仕様3モデルを試乗!

東南アジアで求められている性能とは

 かつて、三菱が日本で「チャレンジャー」という車種を販売していたことを覚えておいででしょうか? 初代チャレンジャーは2代目パジェロのメカニズムを使ったSUVで、1996年にデビュー、日本では2001年に販売を終了しました。しかし実は海外では「パジェロスポーツ」という名称で、2代目以降はベースをピックアップトラックの「トライトン」に変更して継続中だったのです。そして2015年にデビューした3世代目が今のパジェロスポーツ、最新モデルです。

 タイで日本未発売の三菱車に乗る機会がありました。試乗車両のラインナップは「パジェロスポーツ」のほか、ピックアップトラックの「トライトン」、そしてコンパクトMPV(クロスオーバーSUV的なミニバン)の「エクスパンター」。それぞれの印象を紹介しましょう。

 

トライトンは見た目とは異なり良好な乗り心地

「トライトン」は、タイで人気のピックアップトラック。タイで作られて日本へも輸入・販売されているトヨタ「ハイラックス」のライバルで、2.4リッターディーゼルターボエンジンを搭載しています。

 スラローム走行を試してみましたが、想像以上にハンドリングも安定していて見た目から想像するほどの危なっかしさがありません。最近のピックアップトラックはハンドリングもグッとよくなっていますね。

三菱自動車の経営を支えるアジア向け輸出仕様車

 驚いたのは、乗り心地のよさ。ピックアップトラックといえば路面の段差に合わせて荒々しい衝撃を拾うのかと思いきや、乗用車ライクでビックリ。さらにはインテリアの質感も高く、タイでは乗用車として使われることも多いのでコンフォートに仕上げてあるというのがよくわかりました。後席にまでエアコン吹き出し口があるのだから、さすがです。

 エクステリアは2018年秋のビッグマイナーチェンジで最新の三菱フェイスに切り替わっていて、そのモダンな雰囲気もカッコイイ。

 

悪路をものともしないパジェロスポーツ

 そのトライトンをベースに作られた、ラダーフレーム構造のSUVが「パジェロスポーツ」。基本的な乗り味はトライトンに近く快適。しかし、ジェットコースターみたいに起伏の大きなオフロードコースも難なくこなす悪路走破性の高さは、さすが三菱のSUVという感じでした。

 そのうえ後席はより乗用車ライクで、シートの形状がさらにコンフォートになっているし、3列目シートも装備。

三菱自動車の経営を支えるアジア向け輸出仕様車

 フレーム構造でこれだけ悪路走破性が高いうえに、快適性だってある完成度の高さもあるから、2015年以来フルモデルチェンジしていません。日本での販売を今年12月に終了するというパジェロの後継は、このパジェロスポーツでいい気もしますね。次期モデルは、日本で「パジェロ」として売ってはどうでしょうか?

 

エクスパンダーは3列シートのコンパクトSUV

 これら2台とは全く異なるのが、インドネシアをメインマーケットとする「エクスパンダー」。こちらはラダーフレームではなくモノコックボディで全長約4.4mのコンパクト3列シーターです。シャシーはコンパクトカーの「ミラージュ」用の大改良版ですね。

 それにしても感心するのが、前衛的なフロントデザインながらしっかりと調和してカッコイイこと。マッチングの良さに驚きです。

三菱自動車の経営を支えるアジア向け輸出仕様車

 走ってみると、1.5リッター自然吸気ガソリンエンジンだから驚くほどの速さはありませんが、車体が大きく軽くないことを考えれば「よく走る」という感覚。ライバルよりも広い室内スペースが自慢とのことですが、急旋回などでも不安な感じがなく、走りの安定感もなかなかです。

 日本では元気がないように見える三菱自動車ですが、実は過去最高利益を計上するなど業績は絶好調。その勢いを支えているのが、何を隠そう海外で爆発的に売れているこれらのモデルなのです。

 3車とも、走りの実力が高いし、デザインもアグレッシブで先進的。人気が出るのも納得ですね。バンコクで日本未発売の日本車に乗ってみたら、想像以上に魅力的だったという話でした。


画像ギャラリー