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輸入車やレクサスの車名に数字が使われている理由

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TEXT: Auto Messe Web編集部 PHOTO: Auto Messe Web編集部

数字と欧文の車名はグローバルでの使用が容易

 現在アルファベットと数字の車名採用を促進している、米キャデラックのマーケティング担当にかつて聞いたところによると「欧州メーカーが採用しているように、アルファベットと数字の大小が車格を示すのに都合が良く、先入観なしに受け入れられることが多い。生意気っぽくなく、スッキリとしていて知的でクールなイメージがある」との返答が返ってきた。

 下手に意味のある言葉よりも、アルファベットと数字だけのほうが好イメージだというのは、漢字文化で育ったわれわれには少々分かりづらい欧米に共通する感覚なのかも知れない。しかし考えてみれば、アルファベットや数字に意味をある程度もたせ、同時にグローバルでの使用が比較的容易に行えるなど、そのメリットは小さくない。

 繰り返すが、なにしろ文字=記号に何らかのイメージは持てるものの、それ自体に意味は無く、したがって言葉の意味に対する地域差もほぼなく、商標面での問題もクリアできてしまうという魔法のようなネーミングなのである。これはある意味、画期的な発明だ。もちろん、かつてのセリカXXが北米市場では「スープラ」とされたように、”X”が成人指定映画(現在のR指定に近いもの)を連想させるということもあるので、完璧ではない。 キャデラックでは伝統的に「エルドラド」や「セビル」「デビル」などの名称を使用してきたが、現在ではそのネーミングルールを廃止し、乗用車系は「CT5」や「CT6」のように「CT」+「数字」、クロスオーバーやSUV系は「XT」+「数字」にリニューアルしている最中である。ただし、最高級SUVとして定着している「エスカレード」は「XT7」にはならずエスカレードのままだといい、そのあたりにも、車名の命名と定着に関する難しさを感じ得ない。

 メルセデスは、かつて数字でのみボディの大きさを表現していたが、1900年代以降のラインナップ拡大とともにそのルールが限界に達し、現在はサイズやボディ形状に数字(=排気量やパワーを示すことが多い)を組み合わせ、車名を成立させている。

 例えばコンパクトサイズの基本モデル「Aクラス」の場合、「A180」といえば最も小さなボディに1.8リッターガソリンエンジン相当のパワーを持つエンジンを搭載しているという意味。「CLA180」であればクーペスタイル(=CL)を採用するAクラスサイズのクルマで1.8リッターガソリンエンジン相当のパワーを持っていると言う車名。「GLA180」は、「GL」が車高の高いSUVスタイルを採用するAクラス相当のサイズ感で、いう意味になる(例外もあるが)。

 これに対してフォルクスワーゲンは、「ビートル」や「ゴルフ」といったように、伝統的に意味のある言葉が車名として用いられている。ただし、ビートルはFFになった「ニュービートル」から正式に使用されたもので、それまでは「タイプI」や「タイプII」というのが正式な名称だった。

 ゴルフは「GTI」にゴルフ型のシフトノブなどを採用していたこともあってスポーツのゴルフから命名されている思われがちだが、実は「湾」や「入江」を意味するドイツ語(英語ではGulf)で、「ガルフストリーム(GolfStorm=メキシコ湾流)」に由来している。シフトノブのゴルフボールを模したデザインは、フォルクスワーゲンのゴルフ(風)とゴルフ(スポーツ)を掛けた遊び心だったのだ。

 そのゴルフのセダンバージョンとして誕生した「ジェッタ(Jetta)」はジェット気流の意味で、ゴルフ=ガルフストリームによって発生する貿易風が「パサート(Passat)」。イタリアの東のアドリア海沿岸を吹き抜ける風が「ボーラ(Bora)」、サハラ砂漠に吹く乾いた風が「シロッコ(Sirocco)」と、かつてのフォルクスワーゲンの車名には風や自然現象の名称が多く使用されていた。

 フォルクスワーゲンがこうした意味のある車名にこだわったのは、響きが良く誰にでも分かりやすい短い車名が、「国民車」をブランド名にした「常に大衆とともに歩む」という設立当初の理念に合致しているからといわれている。

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