タイヤのローテーション「効果と駆動方式で変わる正しい位置交換とは」 (1/2ページ)

タイヤのローテーション「効果と駆動方式で変わる正しい位置交換とは」

知らぬ間に起きている偏摩耗を予防する

 最近のクルマは純正で大径タイヤを履いているものが主流。純正タイヤは決して安価ではないので、交換時期の出費もそれなりに大きいものになる。当然ながらタイヤを長持ちさせたいとの気持ちはあるだろうが、その方策として「タイヤローテーション」というメニューがある。ノウハウとともにどういった理論なのかも紹介しておきたい。

 タイヤローテーションとは、クルマの前後左右、4本のタイヤの装着位置を交換することで、タイヤの”偏摩耗”を予防するために行なう作業のこと。まずは「偏摩耗とはなにか?」という部分についてだが、タイヤにはクルマの質量を支える仕事、駆動力を路面に伝える仕事、クルマの向きを替える仕事、路面からの衝撃を吸収する仕事がある。

 このうち駆動力を伝える際には主に「トレッド(接地面)のセンター部分」を使用する。そのため駆動輪に付けたタイヤはトレッドの真ん中あたりが減ることが多い。つまり後輪駆動(FR)なら後輪の真ん中が、前輪駆動(FF)ならば前輪が摩耗しやすいということになる。

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履いている4本のタイヤをローテーションさせて、摩耗をなるべく均等に仕向けていければ、タイヤ交換時期ものばせてお得画像はこちら

 対して操舵輪(フロント)に付けたタイヤは、ステアリングを切った際のキャンパーの変化により「トレッドの端」が減りやすくなるのだが、FFでは駆動輪と操舵輪が同じなのでFFの前輪はトレッドの真ん中とともにタイヤの端も減りやすい、ということになる。

 もちろん、それぞれのクルマにはサスペンションの形式、重量バランス、走り方などの違いがあるので減り方の違いもあるものの、トレッド面の摩耗の仕方や状態が違ってくることを偏摩耗と呼んでいるのだ。

 このようにFFやFRなど、駆動輪がハッキリしているクルマは、タイヤの摩耗傾向はつかみやすい。しかし、最近の4WD車は、走行条件やタイヤのスリップ率によって前後のタイヤへのトルク配分を自動で調整する車種もあるので、タイヤの減り方が前後でほぼ同じというケースも多く、ローテーションの必要がないというケースも考えられる。

 とはいえ厳密に摩耗状況を見てみれば前輪と後輪で減り方は違う。タイヤの残り溝を測ることができるスケールを持っている人は、前後の山を測りながら様子を見るといいだろう。履いている4本のタイヤをローテーションさせて、摩耗をなるべく均等に仕向けていければ、タイヤ交換時期ものばせてお得画像はこちら

 ちなみに2mmほどの差があれば目視でも違いが分かるだろうが、それぞれのタイヤの差が分からないようにきれいに減らしたいのならば、早めにローテーションしていくといいだろう。なお近年は、通常はFFで走っていて、前輪がスリップしたときだけ、後輪が駆動するタイプの4WDも増えているが、この場合は基本的にFF車と同じく、前輪の減りが多いと考えていいだろう。

 こうした摩耗状態のまま4輪を入れ替えずに走り続けると、トレッドの一部だけに集中してすり減ってしまうタイヤが出てくるので、その他の部分が減っていなくてもタイヤを交換しなければいけなくなる。そこでタイヤの装着位置を換えることで摩耗の仕方をできるだけ均一化させ、タイヤを長持ちさせようというのがタイヤローテーションなのだ。

 

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