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車体の凹みを直す技術「デントリペア」世界大会が大阪で開幕

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: Auto Messe Web編集部

世界トップレベルの指導者たちを誘致

 街中の修理工場やカーショップでも見かけるようになった「デントリペア」という言葉。凹みを意味する”dent”と修復の”repair”をあわせた技術のことだが、12月7日〜8日に大阪府・堺市産業振興センターにてデントリペア技術を競う大会「第3回 IASRE JAPAN」が開催されている。

 デントリペアとは、棒状の工具やハンマー、グルーなどを使って、車体にできた凹みやエクボをパネルの表裏から叩いたり引っ張ったりすることで修復する技術のこと。通常の板金塗装と比べて、費用は半額以下で修復できるだけでなく、場所によっては修復歴になってしまう心配がないのもメリット。欧米では古くから普及しており、親子3代に渡って習得するなど、熟練した技術者が多い。日本においては1990年代半ばから導入されたので、まだ歴史は浅い。

「技術習得者についても、日本と同じ新車販売台数を誇るドイツと比べても少ないのが現状です(ドイツ3000〜4000人に対して日本は500人未満)。まだまだデントリペアに対しては閉鎖的で認知度の低い日本において、外国にいる熟練工の技術力を共有・理解する意味でも大阪で世界大会を行う意義があると思ってます。そして、世界に比べて圧倒的に少ない国内の技術者が増えることを期待しています」と、今回の開催をまとめる「日本デントショップネットワーク」代表の藤井 寛さんは言う。

 日本での世界大会は2017年を皮切りに3回目の開催。こうした努力の積み重ねで徐々にマーケットも拡大しているそうだ。その理由は、他にもあると藤井さんは語る。

「2012年に自動車保険の等級制度が改定し、従来は『等級据え置き事故』として扱われていたドライバーに過失のない事故が『1等級ダウン事故』として扱われるようになったことですね。これまでは、自動車保険を使って板金修理を依頼できていましたが、いまは等級ダウンを避けるために自費でリーズナブルなデントリペアをお願いする人が増えています。また、SNSの普及も大きいですね。最近では”安く直せる”という口コミが広まったおかげで個人ユーザーからの依頼が増えているのも背景にあると思います」。

 また、超ハイテン鋼という鉄板の普及もデントリペアが広まった要因。通常の鉄よりも“強くて軽量”な特殊鋼材は、板金技術での修復難易度は非常に高く、場合によってはちょっとした凹みでもパネルごとの交換を余儀なくされるケースもあるそうだ。

 そんなデントリペア人気の高まりを受け、独学で開業しているケースも増えているが、技術面では世界と差があるのも事実。今回の大会には多くの技術者たちが、世界トップレベルの作業をひと目見ようと足を運んでいた。

 なお、世界大会は予選(7日)と決勝(8日)が行なわれ、予選では2箇所(ドアとルーフサイドピラー)の凹みを45分で修復。8人ずつの計6試合(全48人)が行なわれ、仕上がりの美しかった上位8名が決勝へとコマを進めるという仕組みだ。なお、決勝には予選よりもさらにハードルの高い凹みによる修復作業が行なわれるとのこと。

【詳しくはこちら】

第3回 IASRE JAPAN
http://iasre-japan.net/

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