なぜ思いやりをもてない! なんと8割もの不正利用に悩む「障害者用駐車スペース」の現実 (2/2ページ)

思いやりと助け合いの精神で
障害者が生きやすい制度の運用を

 障害者駐車場枠は「思いやり駐車場」「ゆずりあい駐車場」「障害者等専用駐車場」など各自治体でさまざまな名称で呼ばれています。実はPP制度導入で対象者が拡大し、「妊産婦」「傷病者」「高齢者」「車椅子利用者」などかなり幅広く発行されています。そのため、乗降に幅3.5mのスペースを必要とする車椅子利用者が利用できないといった事態も生じています。

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障害者用の駐車スペースは、健常者であれば空いているから停めるのではなく、開けたままにしておくべきもの画像はこちら

 こうした制度で不正利用者を排除しようとした結果、必要とする人が必要とするときに利用できないのは圧倒的に障害者用の駐車スペースが不足しているからです。かといって、障害者スペースを拡大するよう商業施設などの管理者に法定義務以上に要請するのも酷な話です。

 困っている人がいたら助けるのは当然で、ゆずりあい・助け合いという名称の通り、周囲の手助けでバリアブルに運用する方法も幅広く多面的に模索する必要があるのではないでしょうか。スマホで予約・確認できる簡易的な予約システムで混雑を避けてもらうなど、コストと管理の手間がかからないようなアイデアをひねり出す必要もあるかもしれません。

 2014年に(社)障がい者社会参画支援機構が千葉県内で行なった調査で、『合計利用台数1528台のうち「適正利用」と確認されたのはわずか約18.3%の279台』。つまり8割が不正利用だったという驚愕の結果が出ています(千葉日報 2015年1月14日付)。千葉県はPP制度を導入していませんが、千葉県にかかわらずそもそも障害者用駐車スペースは誰のものなのかが周知・広報されておらず、よく知らずに停めている利用者も多いのではないでしょうか。障害者用の駐車スペースは、健常者であれば空いているから停めるのではなく、開けたままにしておくべきもの画像はこちら

 いずれにせよ、自分の足で軽快に歩ける健常者は少々離れた場所でも困ることはありません。障害を持った人々のために専用スペースを空けておく。それだけで十分に助けていることになるのだということを、ぜひ心の片隅に置いておきたいものです。

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