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マーブル・グレイニング・スクラブ! なぜか「摩耗」や「熱だれ」とは言わない今どきのレース系タイヤ用語11選

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: ピレリ、FCA、フェラーリ、メルセデス・ベンツ、Auto Messe Web編集部

7)スクラブ

 スクラブとは新品タイヤのナラシのことで、タイヤの皮むきともいう。スクラブを終えたタイヤは、グレイニングが起きにくかったり、天気が下り坂のときなどでも温まりやすかったり、タイヤの安定感が出しやすくなるが、そのために新品タイヤを数周走らせることになるので、一長一短でもある。

8)デグラデーション

 簡単にいうとタイヤの摩耗による性能低下のこと。タイヤは周回するごとにその性能が低下していく。そのため、「このサーキットの1周あたりの“デグ”は、コンマ2秒」といった具合に使われる。

9)ブリスター

 タイヤの温度が上昇しすぎて、表面に気泡ができること。タイヤ内部が熱で沸騰してしまうのが原因。ブリスターができるとグリップ力が落ちて、タイムも当然落ちてしまう。

10)マーブル

 コース脇に散らばるタイヤカスのこと。レース周回が増すごとに増えていくので、レース後半にオーバーテイクなどでレコードラインを外すと、マーブルがタイヤの表面にたくさん付着し剥がれるまで、一時的にグリップがダウンする。そのため、追い抜きをかけるクルマも抜かれるクルマもマーブルを拾わないように気を遣う。

 余談だが、日本でF1が開催されている鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎで販売されている人気のお土産「タイヤカスさきいか」は、このマーブルを模した黒いさきいか=食品だ。

11)ワーキングレンジ

 タイヤの作動温度領域のこと。レース用タイヤはこのワーキングレンジが狭いので、適正な温度領域を5℃でもはずれると、期待したグリップが得られなくなるので、路面温度や気温の変化には神経を使う。

 タイヤに関する用語だけでも結構な数があり、ややこしく思えるかもしれない。逆にいえば、それだけタイヤがレースの勝敗を左右するということでもあるので、タイヤに詳しくなることで、ちょっとマニアックなレース観戦を楽しんでほしい。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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