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「右から抜くか?」「左から抜くか?」意外と奥が深い「サーキット」での「追い越し問題」ついにピリオド

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「自分が避ける方向にウインカーを出す」が浸透

 もっとも最近では自分が避ける方向にウインカーを出すのが、全国共通のルールとして浸透してきたように思われる。仮に主催者やコースが「抜いてほしい方向にウインカー」と言えば従うしかないものの、それは間違いなく相当なレアケースなのでくれぐれも他で同じことをしないよう注意。そのうえで抜かれる側は変に気を遣って、ラインを譲る必要がないことも付け加えておく。 いわゆる『親切心の逆効果』となり、大きな事故につながる可能性が高い。直線であればウインカーを出してラインは変えず、コーナーなら後続車とラインが交差しないよう、アウト側をキープするのが安全な抜かれ方だ。

ウインカーとハザードを使い分けよう

 とはいえ自分が先にコーナーのイン側にアプローチしていれば、慌ててアウト側に避けずそのままインをキープすること。要は後続車を戸惑わせる動きを一切しないことがポイントで、急なライン変更やどっちつかずのライン取りはご法度と考えたい。 もうひとつはウインカーとハザードの使い分けについて。ウインカーは先に説明したとおり「後続車に道を譲る」で、ハザードは「車両に何らかの問題がありスロー走行中」だ。抜く側から見たハザードは先行車が左右どちらに寄るか分からず、混乱し全開でのアタックを躊躇してしまう可能性があるので要注意。

まとめ:「お互いが相手に配慮」しつつ安全に走る義務がある

 続いては抜く側が行なうべき意思表示を解説する。前方に明らかに速度差があり追い付くと思われる車両がいれば、早い段階からヘッドライトを点灯させて存在をアピールしよう。先行車が自分の存在に気付いてウインカーを出したり、明らかにラインを譲ったりスピードを落としてくれれば、ギリギリまで接近せずに余裕を持った間隔で追い越す。ラインを譲ってもらったら横に並んだときや、前に出てからルームミラー越しに手を挙げたり、余裕がなければ少し離れてからハザードでもいいので、お礼の意思を表示すれば非常にスマートでカッコいい。もしライトオンしているのに先行車が気付かないようであれば、ラインを変える可能性が低い長めのストレートまで待つのがベター。 レースと違い一般の走行会では「速い人が偉い」ではなく、互いが相手に配慮しつつ安全に走る義務がある。タイムアタックの途中で遅いクルマに引っかかるのはレースでも日常茶飯事だし、空いているタイミングを見つけることも技量のひとつだと考えるべし。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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