キーシリンダーの構造をイラストで解説
ここでキーのロックと解除の仕組みをイラストで観てみましょう。キーシリンダーの外筒の上のミゾにディスクタンブラーが5枚、スプリングで押されて刺さっています。これがロックされた状態です。キーを差し込むとキーに刻まれた下側の凹凸(上下対称)に添ってディスクタンブラーが押し下げられ、一線に並ぶことで内筒が回せるようになります。
これがロックの解除ですが、凹凸の5カ所が完全に合わないとディスクタンブラーのどれかが上のミゾに残ったり、下側のミゾに刺さったりするために解錠できません。180度回したところでキーを抜くと、外筒の下側のミゾにディスクタンブラーが刺さり再度ロックされます。カムが移動したことでハンドルロックやヘルメットホルダーとしての仕事をしています。
構造を理解したら改造してみよう
この仕組みを理解したところで、ハンドルロックのキーシリンダーのディスクタンブラーを、メインキーの凹凸に合うように組み替えてみました。ディスクタンブラーの並び順を変更させるだけで、割と簡単に処置できました。
次はサブタンクのロックアッセンブリーを分解したところです。ディスクタンブラーをメインキーに合わせようとしても、3と5(下の写真参照)が内筒から出た状態を解決できません。新規にディスクタンブラー2枚を自作しようかとも考えましたが、ここは単純に3と5を抜き取り、1、2、4番のディスクタンブラー3枚だけのキーシリンダーでもよしとしました。今後、同タイプのキーシリンダーをいじることがあったら再チャレンジしてみます。
キーホルダーの「数字付きドラム」の意味
キーホルダーに付いている数字付きのドラムは、廃品のスピードメーターから取り出したオドメーターです。6個の数字リングをスプリングで密着させています。CT110ハンターカブのメーターにはトリップメーターが装備されていないので、燃費計算やトリップメーター機能が必要なときに、このドラムの数字を合わせてメモしていました。ただしキーホルダーの揺れで、コンビネーションスイッチ下の赤い樹脂カバーに同心円のキズが付いてしまうので、取り外して別収納としました。今はキズ対策として、リヤボックスのキーを収めた布ケースを下げています。
これでわがハンターカブは、小さな2本のキーだけで管理できるという念願のスリム化に成功したのでした。