「失敗作」の烙印を押されたが! S14シルビアはFRらしい「名スポーツカー」だった (2/2ページ)

限定コンプリートカーも各ブランドで登場

 ニスモ創業10周年を記念して発売された270Rは、実質的にニスモ初となるコンプリートカーで30台の限定発売。

【関連記事】電動化してでも後継モデルが見たい! こだわりの四駆制御や2ペダル化など進化し続けた「ランエボ」の軌跡

NISMO270R画像はこちら 車名の270はエンジンの最高出力の270psが由来で、カムシャフトやインジェクターと燃料ポンプ、インタークーラーなどが高性能型となって出力を向上。270ps/6000rpm、34.5kg-m/6800rpmを発揮した。NISMO270R画像はこちら また機械式LSDやクラッチなどにも、NISMOの強化部品が使われたうえにサスペンションも独自のチューニングが施され、強力なフロント4ポット・リヤ2ポットのブレーキキャリパーも装備。タイヤはフロントが215/60R16、リヤが225/50R16と前後で異なるサイズを履き、NISMOの名に恥じないスポーツ性を手に入れた。NISMO270R画像はこちら

ビッグマイナーチェンジでわかりやすくスポーティに

 そしてS14型は進化を止めなかった。1995年のマイナーチェンジでは、運転席エアバッグを標準装備としたほか、幅広いモデルにエアロ仕様を追加。1996年6月には後期型へと変更を受けて、フロントマスクをよりシャープな形状としたことでキャッチコピーの「アイ・ハント」の流麗さは薄れたが、日本人好みと言われるスポーティさが解りやすいスタイルとなった。スタイルは好みの面もあるのだが、前期型もシルビアらしいスタイリングだったのではないだろうか。

 1997年10月には待望のオーテック仕様「K’s MF-T」が追加された。K's MF-T画像はこちら これは現在でも各日産車のコンプリートカーで名高いオーテックが手を加えたモデルで、エンジンにはIHI製のターボを採用。専用のフジツボ製排気システムも相まって、最高出力250ps/6400rpm、最大トルク28.0kg-m/4800rpmを発揮。K's MF-T画像はこちら NISMO270Rには劣るものの十分に高性能といえる。専用ストラット・タワーバーやオプションのトリプル・クロスバーでボディを補強し、前後左右の専用エアロの採用や215/50R16とサイズアップされたタイヤ、内装は電圧・油圧・ブーストの3連ホワイトメーターやMOMO社製スポーツステアリング、本革巻シフトノブも用いられて、走り、外観、内装のすべてを上級に。希少なコンパクトFRマシン、MTで操れるスポーツカーの代表格となるのである。

 後継機、S15型が再び5ナンバーサイズとなったことからS14は谷間の一台と思われがちだが、シルビアの長い歴史において輝く一台であることは間違いない。

■日産シルビア・K’s MF-T
全長×全幅×全高:4520×1730×1290mm
ホイールベース:2525mm
トレッド:前/後 1480mm/1470mm
車両重量:1260㎏
乗車定員:4名
最小回転半径:4.8m
室内寸法:長×幅×高:1645×1425×1070mm
エンジン:SR20DET 直列4気筒DOHC
総排気量:1998cc
最高出力:250ps/6400rpm
最大トルク:28.0kg-m/4800rpm
タイヤサイズ:前/後 215/50R16(前後とも)
ブレーキ:前/後 ベンチレーテッド・ディスク式/ディスク式
サスペンション:前/後 ストラット式/マルチリンク式

画像ギャラリー