トラックシリーズはプレイオフ戦に突入
服部茂章代表率いる「Hattori Racing Enterprises(HRE)」。アメリカで大人気のストックカーレース「NASCAR(ナスカー)」の3大シリーズのひとつである「CAMPING WORLD TRUCK SERIES(トラックシリーズ)」へ、若手ドライバーのオースティン・ヒル選手とともに参戦中だ。シリーズはすでにプレイオフ戦に入っており、残念ながらヒル選手がドライバーズタイトルを獲得する可能性は消滅してしまった。だが、HREはチームタイトル獲得に向けて、挑戦を続けている。
超接近戦が注目のタラデガ・スーパー・スピードウェイ
その第20戦となる「Chevrolet Silverado 250」の舞台となる、アラバマ州北東部にあるタラデガ・スーパー・スピードウェイは、1周2.66マイル(4.28km)のトライ・オーバルコース。33度とナスカー開催サーキットでもっとも深いバンクを持つサーキットだ。ピットに戻るとき以外、レース中はブレーキをほぼ使わない超接近戦のドラフティング合戦が繰り広げられるコースである。94周で争われるレースは、昨年からのコロナ禍の影響により、練習走行と予選セッションを省いた決勝のみを行うスケジュールとなる。
HREの「#16 United Rentals TOYOTA TUNDRA」は、くじ引きで5番グリッドを獲得。10月2日 (土) に行われたレースでは、それぞれチェッカーが第1ステージ20周、第2ステージ40周、そして最終ステージが94周という3ステージ制のレースとなる。
スタートから前車の背後にピタリと付いた隊列がひと塊となって進んでいく、スーパースピードウェイならではのレース展開となる。イン側とアウト側の2列の隊列が周回毎に順位を入れ替えながら周回を重ね、イン側3列目につけていたヒル選手は、3番手から5番手を走行。
第1ステージのチェッカー直前に、前車のドラフティングから抜け出しアウト側のラインでトップに並びかけるも、わずかに届かず2番手でチェッカー。貴重なステージポイントを獲得し、このステージブレイクでピットに向かう。チームはピット作業時間を短縮するため、給油と右側2本のタイヤ交換を素早くこなしてピットアウトさせるが、上位陣はタイヤ無交換作戦を取っており、第2ステージは9番グリッドからのスタートとなった。