最終ステージは最前列ポジションをゲット
25周目にリスタートのグリーンフラッグが振られ、わずか15周の第2ステージが始まると、イン側5列目の位置につけた16号車は、ここでも前車の背後にピタリとつけ、前の隙を伺いながらサイドバイサイドの展開を続ける。一時12番手まで落ちることもあったが、その後着実にポジションを挽回し、第2ステージのチェッカーを5番手で受け、さらにポイントを重ねる。このステージブレイクのピットインでは、先ほどとは逆のイン側2本のタイヤを交換し、トップでコースへ戻すことに成功。最終ステージは最前列という好ポジションからのレースとなった。
そして迎えた最終ステージは、48周目にグリーンフラッグが振られた。アウト側の先頭から後続を引き連れて、16号車も2列隊列のドラフティング合戦でトップ争いを展開。50周目にはトップに躍り出てイン側にレーンチェンジするも、その後は上位陣で順位を入れ替えながらの一進一退の攻防となる。
各ドライバーは前車のリヤバンパーに接触すれすれの激しいドラフティングの攻防を繰り広げ、イン側の隊列とアウト側の隊列のスピードとレース展開を見極めながらポジョションを移動していく。
57周目、イン側2番手にいたヒル選手は、フロントストレートエンドで後方のマシンからリヤに接触を受ける。320km/hの超高速で走行中の車両は、リヤエンドが浮き上がってしまい一瞬でコントロール不能となり、真横の車両に接触しながらアウト側の壁に激しくクラッシュ。跳ね返った車両は多くの後続車を巻き込む多重クラッシュとなってコース上にストップ。ヒル選手は幸いに無傷だったものの、車両は大きなダメージを受けてコースへの復帰は叶わず。32位でレースを終えることとなってしまった。
タイトルを狙っているドライバーがほぼクラッシュに巻き込まれ、最後まで完走したマシンが15台しかいないという厳しい一戦となった。
チームタイトル獲得を目指して挑戦は続く
シーズンも残り2戦だが、HREチームのタイトル争いではトップと31ポイント差となってしまっているが、まだドライバータイトルもチームタイトルと決定せず、混戦模様となっている。次戦は10月30日(土)に行われる、0.546マイル、ショートオーバルのナッシュビル戦。チームタイトル獲得の可能性を大きく引き戻すべく、この200周150マイルで争われるショートオーバル戦に臨むこととなる。