軽自動車の革新を遂げたサンバーバン
レーシングカーから旧車、新車まで幅広い車種を取り扱う模型メーカーのインターアライド。同社オリジナルブランド“ハイストーリーシリーズ” 最新作、レジン製1/43スケール「スバルサンバー4WD」が2021年12月下旬に発売される。同ブランドはおもに「これまであまりモデル化されなかった」国産車だが、忘れられない個性あるクルマたちを商品化しているのが特徴だ。
軽自動車バン初の4WDはサンバー
今では当たり前になった駆動システムの4WDだが、市販乗用車に世界で初めて4WDを搭載したのは富士重工業(現・株式会社SUBARU)のスバルのレオーネだった。そしてヨンクといえばスバル、スバルといえばレオーネの時代が10年ほど過ぎ、「ヨンクのスバル」は次に軽自動車のトラックとバンへ初めての4WDシステムを搭載していった。ときは昭和55年(1980年)、それが軽自動車の三代目サンバーだった。「剛力サンバー」と頼もしい呼ばれ方をしていた3代目が徐々にモデルチェンジ改良を重ねていくなかで、終盤には「サイズが変わったエンジンが変わった」の宣伝コピーとともに2スト2気筒360ccだったエンジンも、排気量550cc4サイクル4気筒というサンバー550に進化変貌を遂げていった。そのサンバーにはトラックとバンがあり人気だったが、マイナーチェンジを重ねていった最後に、伝家の宝刀たる4WDが盛り込まれれば、これぞ鬼に金棒。
もともとリーフリジットが大勢だったライバル他社の軽自動車とは違って、四輪独立懸架でしっかりとした足まわりが評価されていたサンバーだけになおさらの走破性アップだった。