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「広島ベンツ」には「ENKA(演歌)ボタン」まで付いていた! かつてのマツダのトップモデル「ルーチェ」はやっぱり面白い

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

コスモとコンポーネンツを共用した4代目

 そして1981年になると4代目が登場した。この世代は、スペシャルティカーのコスモとコンポーネンツを共用したクルマとなったことが特徴。とはいえ興味深かったのは(というか、ややこしかったのは)、当初からセダンがコスモにも用意され、サッシュレスの4ドアハードトップもコスモは角型4灯のリトラクタブルヘッドライトでスペシャルティカーらしさを出していたのに対し、途中から薄型のヘッドライトとグリルに変更したこと。マツダ・ルーチェ

 こちらのルーチェも4ドアハードトップについては、当初は電気シェーバーの替え刃のようなパターンの個性的なデザインのグリルだった。しかし、よくよく見ればコスモのフェイスリフト車と同じランプユニット(とエンジンフード)に、セダンに寄せたような(!?)メルセデス風のデザインに変更された(されてしまった)。

 とはいえニュースだったのはロータリーターボの登場で、12A型のスペックを160ps/23.0kg−mまで引き上げた。「気品の160馬力」などとカタログには書かれているが、当時、借り出した試乗車で東名高速・東京料金所から、背中を蹴飛ばされるようなとてつもない加速を味わったことを思い出す。マツダ・ルーチェ

ロータリーのほかにV6を選択できた5代目

 5代目は1986年に登場。登場前のスクープで“広島ベンツ”などと表現されたが、とくに4ドアハードトップの(ほかにセダンもあった)ボディ下部をダークグレーとした2トーンのサイドビューなど、当時のメルセデス・ベンツSクラス(W126・1979年登場)を連想させなくはなかった。マツダ・ルーチェ

 この世代のトピックは搭載エンジンにあり、ロータリーエンジンも残してはいたものの、V6エンジン(当初は2L、追って3LのDOHCが設定された)を登場させた。写真のカタログは1986年9月のロイヤルクラシックのもので、装備の紹介のページに載っているオーディオは、4代目同様、当時のホーム用にあった正立式のカセットデッキ。サウンドセレクターのボタンのなかのひとつに、何とENKA(演歌)があったのは衝撃的だった。マツダ・ルーチェ

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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