アゲ系カスタムの教科書といっていいほどの完成度

　2月11日～13日にインテックス大阪で開催中の大阪オートメッセ2022。昨今のアウトドア人気が影響しているせいか、リフトアップとマッドタイヤといったアゲ系カスタムは、本来のターゲットであるSUV以外にも波及している。

　その筆頭といえるカテゴリーと車種が、軽バンのエブリイだ。カスタムした軽自動車がズラリと並ぶエリアでとくに目を引いたのは、京都のプロショップ「ファイナルビースト」が製作したエブリイだ。強靭でワイルドな印象を植え付けるマットなボディカラー、車体を大きく見せる6インチのリフトアップにマッドタイヤ、ルーフの幅いっぱいのワークライトに電動ウインチと、アゲ系カスタムの教科書といっていいほどの完成度を誇る。

こだわりの足まわりは見た目だけのリフトアップではない

　まずはエクステリアから詳しく紹介していこう。大型のフォグランプを内蔵した「SDフロントバンパー」に加え、奥に電動ウインチを備えたフロントクラッシュガードも装備。70mmもの出幅を誇るオーバーフェンダーは、195サイズのマッドタイヤを難なく収める。

　ボディサイドには乗降性を高めるステップが装着されており、後方は「SSリヤバンパー」と専用テールランプの組み合わせだ。さらに下まわりにはオイルパンやサイドシルを保護するガードを装着、迫力あるリヤビューを演出する「ちょい悪4本出しマフラー」も。

　ルーフは42インチのLEDライトバーと小型ワークライトで作業性を高めつつ、大型のルーフラックと「フィアマ」のサイドオーニングまで装着している。サスペンションは単なる見た目だけのリフトアップじゃなく、調整式ラテラルロッドやリヤのAリンク、プロペラシャフトスペーサーを使いセットアップ。

　タイヤのサイズアップで加速がスポイルされてしまった分は、シエクルの「ミニコン」をフルセットで装着しカバーする。なおインテリアはフロントシートにレザー調のカバーを装着、リヤには快適な睡眠を可能とするベッドキットを搭載した。

　一般的なSUVに負けないレベルの悪路走破性を備えつつ、ウインチがあれば他車のレスキューにも自助にも大いに役立ち、いざというときは車中泊までこなせるオールラウンダーだ。

「荷物をたくさん積むからジムニーじゃ厳しい」なんて人は、使い勝手バツグンのエブリイをベースにカスタムすれば、今まで以上にクルマ遊びの幅と楽しさが広がりそう。車両はインテックス大阪の2号館に展示してあるので、気になる人はぜひ会場まで足を運んでみよう。