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もはや「別グルマ」レベルの顔面整形! ファンも困惑する「やりすぎ」マイチェン車たち

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

フェイスリフトによってガラリとデザインを変えた例も

 さてフェイスリフトというと、ヘッドライトの形状変更だけに留まらず、ガラリとデザインを変えた例も少なくない。スバルインプレッサ(2代目)はその代表例で、初期型を含めると通算で3つの“顔”が存在した。

 ザックリとだがその流れは最初に丸目、その次のアルファ147のような、いわゆる涙目、そして3番目はスプレットウイングスグリルと呼んだ航空機をモチーフとしたフロントデザイン。この3番目のデザインはR1、R2(や少し違うがトライベッカ)にも採用されたが、R2ではフェイスリフトが行われ、普通のデザインのフロントマスクに変更を受けた。スバル・インプレッサ

 ホンダではインテグラ(3代目)のフェイスリフトが印象に残る。当初はバンパーにくり抜いた穴に小振りな丸型4灯式ヘッドライトを埋め込んだデザイン(見た目が似ていたアルファGTVはフードを開けるとランプユニットは一体式)で、4ドア車も共通だったが、後期型では横長のオーソドックスな異形に改められた。ホンダ・インテグラ

 ホンダ車では同様の例はほかにもあり、初代トゥデイは初期型はクッキリと個性的な丸型2灯ヘッドライトだったが、マイナーチェンジのフェイスリフトで、薄型の、よくいえば大人しい印象のデザインに変えられた。ホンダ・シティ

 初代CR−Xも当初は、カバーが半分だけ浮き上がるユニークなセミリトラクタブル式ヘッドライトだったが、最終型では固定式の異形ヘッドライトに変えられた。フェイスリフトではないが、ホンダ車ではリトラクタブルヘッドライトがセールスポイントだった3代目アコードで、カナダ仕様と共通の固定式ヘッドライトの“CA”が用意された。ホンダ・アコード

 そのほかスカイラインもフェイスリフトの実施例がある。5代目(ジャパン)がそうで、当初は丸型4灯ヘッドライトだったが、途中のマイナーチェンジで大型の異形角型となり、それまでのグリルのパターンの変更などよりも一歩踏み込んだフェイスリフトが実行された。その次の6代目では、“鉄仮面”の愛称でおなじみの薄型ヘッドライトを採用したRS系のマスクがあった。日産スカイライン

 それともう1台、日産ウイングロードのフェイスリフトモデルも加えておこう。これはほとんど主観だが、まるでイタリア車のようなマスクへの変貌ぶりに、試乗会で試乗もそこそこに、思わず見入ってしまったクルマだった。日産ウイングロード

 ほかにもフェイスリフトの例はたくさんあったが、そういえば最近のクルマでは、かつてのような大胆な例はめっきりと少なくなった気がする。LEDのシグネチャーライトのデザインを一新しました……と言われても、オーナーでなければ見分けがつかない場合すらある。

 もちろんフェイスリフトの第一義は量産車である以上、イメージを変えて販売に結びつけることだが、「ええっ!?」と思わせられるようなフェイスリフトが許された時代は、それだけ今とは環境も空気も違ったということなのだろう。 

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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