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セリカ・カムリ! サニーベースのローレル! 名前に違和感アリアリの派生車たち

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ホンダ・コンチェルト/ローバー400

 さてもうひとつのペアは、ホンダ・コンチェルト(カタログは昭和63年)とローバー400だ。ホンダ・コンチェルト

 この2車については筆者個人としては結構、好みのクルマだった。もともとはシビックとプラットフォーム共通だからコンパクトなセダンということになるが、何しろセダンでありながら世のポピュラリティに迎合していないというか、わが道を行く的な個性がいぶし銀ともいうべき輝きを放っていた。ローバー400

 平たくいうとシブいセダンだったというべきか。ほぼ全周にガラスを回したキャビンは明るく上品で、シートもローバー400のほうは本革を標準とし、さらに居心地のよさが味わえた。また何といってもタオッ! とアタリと振るまいが穏やかな乗り味は、実はイギリスのローバーはもともと、コンチェルトにとっては最大の美点で、ストロークする気のないような当時のシビックとは大きな差をつけていた。この時期には、ホンダとローバーの共同開発車がほかにもあったが、いずれもジェントルな仕上がりが魅力だった。ローバー400

マツダ・カペラ/フォード・テルスターII

 そのほか、やや地味ではあるがマツダ・カペラとフォード・テルスターIIも取り上げておこう。カペラは1994年に登場した6代目で、5代目(1994年まで)との間が空いての登場だった。その理由は5代目のあとに、例のマツダ5チャンネル構想の一環で登場したクロノスなる新規車種があったからで、3ナンバー化したクロノスの不評を受け、急遽仕立てたのがこの5ナンバーのカペラだったという訳だ。マツダ・カペラ

 そういう経緯を聞いてのことだったから、当時はやや切ないクルマにも見えたが、今見ると普通の極みのようなスタイリングは決して悪くない。ついでながら乗り味、走りっぷりも、極めて普通だった記憶がある。マツダ・カペラ

 で、書き忘れそうになったが、このカペラには当時のマツダ車のしきたりに則ってフォード版があった。そちらの車名はテルスターIIといった。正直に言うとこのクルマが存在していたことがほとんど記憶になく、しかし手元にカタログがあるということは、実在していたのは間違いないのだろう。

 カタログ写真で見較べる限り、カペラとのデザイン上の違いはメッキのフロントグリルとホイール、以上といったところだが、上級モデルのフロントストラットタワーバー、リヤのスタビライザーなどは、カペラの上級モデルでも装着されていたから、メカはエンジン(1.8Lと2L)も含め共通だったはずだ。当時のオートラマ扱いのフォードのバッジがつくモデルであっても、日本市場では5ナンバー車を望む声があったということなのだろう。フォード・テルスターII

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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