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誤解だらけの自動車用語! アフターファイヤとバックファイヤはまるで別モノだった

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

二次エア供給システム採用モデルもパンパン鳴ったり炎が見えることも

 競技車両などではターボ車の場合、意図的にアクセルオフ時にエキゾーストパイプに未燃焼ガスを送り込んで爆発させて強制的にタービンを回し続け、次にアクセルを踏むときのターボラグを解消するアンチラグシステムとか、ミスファイアリングシステムと呼ばれる二次エア供給システムがある。

 人気走り屋漫画の「イニシャルD」で、須藤京一が駆るランエボⅢがパンパンいわしてやかましいというのは、まさにこのミスファイアリングシステムによってエキゾーストパイプ内で爆発が起きているから。夜の峠でマフラーからは鮮やかな炎が見えていたことだろう。ランサーエボリューションⅧの走り

 また、最近だと、意図的にエキゾーストパイプ内で未燃焼ガスを燃やし、バリバリバリと音をさせるカスタムとして「バブリング」が流行っている。わかりやすいのは、BMWのMモデルやメルセデス・ベンツのAMGモデル、さらにルノーのメガーヌR.S.などがけたたましく音を立てて走っているときのソレが、バブリングだと思って間違いない。ただし、基本的には走行性能には関係はなく、ボロボロボロと音がするというだけ。こちらも触媒には多少なりダメージを与えるので、使い方は用法を守って使いたい。メガーヌRSの走り

バックファイヤはインテーク側で発生するため非常に危険

 ちなみに、アフターファイヤとよく勘違いされるバックファイヤとは、後ろというよりも「吹き返し」という意味のバック。最近のクルマではめったにないが、旧車などキャブレターで燃料供給しているクルマで起こりやすく、アクセルを踏んだり戻したりするときに、混合気がスロットルバルブからエアクリーナー側に逆流してしまうことで、インテーク側で爆発が起こることがある。2連スロットル

 これは結構やばいやつで、エンジンルームで爆発するため、ほかの場所へ引火しやすく、とくにエアクリーナー(フィルター)に着火しやすい。なかでも多連式スロットルで湿式でオイルに浸したスポンジ式エアクリーナーだと、かなり危険度が高い。また、シングルスロットルでインテークマニホールドボックスがあるタイプだと、そのボックスごと吹き飛んだなんてこともある。

 高価な旧車が炎上したニュースが時折見られ、ガソリン漏れでは? などと言われることがあるが、このバックファイヤが原因になっていることもじつは多いのである。

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  • 自動車の触媒
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  • 加茂 新(KAMO Arata)
  • 加茂 新(KAMO Arata)
  • チューニングライター。1983年生まれ。父が初代VWゴルフ、シトロエンBX、ZXなどを乗り継いでいた影響で16歳で中型バイク(ZRX400)を購入し、大阪芸大時代にAE86を購入。卒業後はチューニング&ドラテク専門誌を15年間製作し(約2年の編集長を含む)、数多くのレースにも参戦。2021年春よりフリーランスとなる。過去には180SX、S15、NA8、SCP10、86前期&後期を所有。現愛車はAE86、GR86、ZC33Sスイフトスポーツ、CBR954RR。
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