たゆまぬブラッシュアップで熱狂的なファンの期待に応え続ける
その製造方法を簡単に説明すると、まず本物のエンジンを用意することから始まる。それを分解し、各部を3Dスキャナーで測定するのだが、スキャナーでは影になってデータ化できない部分がどうしても出てしまうため、カメラで細部を撮影することも必須だ。それらをベースに3Dデータを作成し、3Dプリンターで出力。原型造形(部品の型となるシリコン型)を製作する。
ただし、エンジンを丸ごと一体で成型するのではなく、部品ごとにを細分化して成型。素材はレジンキャスト(樹脂)だけでなく、アクリル/金属/ゴムなども使用している。これらの使い分けは本物の質感に近づけること。だがそのほかにも、歴史を彩ってきた名車/名機には数多く存在する、愛車への思いが深いファンの期待に応えたいという思いもある。
しかしながら、つねに進化させてきたことで、新しい商品ほど細分化され、年々ディテールへのこだわりが強くなっているそうだ(工数が増えるため、製造作業の効率アップも欠かせないそうだが……)
つねにブラッシュアップを怠らず、最新モデルが最高のモデルである日下エンジニアリングのエンジンスケールモデル。1980~1990年代を代表する2台のFRライトウエイトスポーツのパワーユニットは、2022年度中に発売するべく現在鋭意製作中とのこと。そのほか、さまざまな展開も検討中だそうで、オーナー&ファンは楽しみに待っていてほしい。