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クルマの全シートで立体音響を楽しめる時代が来る! ヤマハが新技術を開発し量産化へ

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: ヤマハ

  • 車内の全員が立体音響を同時に体感できるオーディオシステム

  • 車内の全員が立体音響を同時に体感できるオーディオシステム
  • 車室内30個のスピーカーの音をコントロールする

自動車メーカーに向けたデモをスタート

 2020年から車載オーディオ商品の販売を始めている「ヤマハ株式会社」は4月7日、車室内で立体音響に対応した映像・楽曲コンテンツに没入できる技術を開発し、自動車メーカーに向けたデモを開始したと発表した。新たなソリューションとして、2022年の量産化を目指すという。

全シートで圧倒的な没入感を体感できるオーディオシステム

 立体音響では前後および上下方向から聞こえる音を表現する必要がある。ヤマハではこれを全てのシートで実現するため、ヘッドレストや天井を含めた合計30個のスピーカーを車室内に配置。各スピーカーにはヤマハオリジナル振動板などHi-Fiオーディオのノウハウを適用している。

 車室内ではリスナーと各スピーカーとの距離がさまざまだが、スピーカーがリスナーに近いほど、聞こえてくる音には「狭さ」を感じやすい。そのため、近距離にあるスピーカーの音に独自の信号処理技術を応用し、距離感の歪みを解消しているとのことだ。

 さらに、車種ごとに千差万別な音響特製に対応して、30個のスピーカーから再生される音をコントロールするため、信号処理アルゴリズムで使われる最適なパラメータを自動算出する「パラメータ探索エンジン」を新たに開発。これをもとに、熟練のサウンドエンジニアがパラメータを最終調整することで、車種ごとに特別に仕立てた音響空間を提供できるという。

車室内30個のスピーカーの音をコントロールする

エンターテインメントと安心・安全の両面で期待

 ここまでの話を聞いて、「運転手も立体音響に没入しちゃっていいの?」と疑問に思われる方もいることだろう。だがヤマハの新技術が想定しているのは、自動運転やインターネット常時接続などの変革によって、クルマがこれまで以上に快適なプライベート空間に変化する未来。つまり、移動手段からセカンドリビングへと進化したクルマのなかでのエンターテイメントを志向しているわけだ。

 それだけでなく、安心・安全機能として、アクセル操作や速度に連動する加速音や、さまざまなセンサーが発する情報提示音を立体的な表現で再生する、HMI(Human Machine Interface)のシステムが提案されている。音に方位情報を付加することで、速度や注意喚起に対するドライバーの認知が向上し、運転支援につながることが期待されている。

 これから展開される自動車メーカーへのデモでは、人とクルマのコミュニケーションの始まりとなる、乗車時のウェルカムサウンドを制作。車種ごとのコンセプトにふさわしい立体音響を体験できるという。

 今後EVシフトが加速すれば、エンジン音という大きな音源がなくなり、車室内の音響に対する考え方も大きく変化していきそうだ。完全な自動運転が実現した暁には、クルマに乗って仮想空間で遊んでいるうちに目的地に着く、といった未来も夢ではなさそうだ。

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