新品にしたらぶっ壊れることもある気難しい油! オートマオイル交換は高難易度だった (2/2ページ)

ショップによってマチマチな対応がATF交換の難しさを物語る

 MTとは異なり、ATFの流れるオイル経路は非常に複雑であり、人体の毛細血管のようなところを流れているため、ATFを新品に交換することで金属粉や塵などの汚れがオイル流路を詰まらせてしまい、AT本体を壊してしまうリクスもある。ちなみに昨今の日本車ではトヨタが10万キロ、日産は4万キロで、ホンダが8万キロを目安に交換することを推奨しており、ディーラーで交換を勧められない限りはまだ交換しなくても良いと判断することができる。

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 筆者の経験(輸入車)では、8万キロを超えたところで馴染みのショップから『うちは循環でできますから、やりましょう』と言われて交換したことがある。費用はATF代と工賃を合わせて4万円程度だったが、別の輸入車のメーカーの専門店では『やれと言われればやりますけれど、効果は感じられないと思いますよ』と無交換を推奨された経験もある。この2店舗は異なるメーカーの異なる専門店であったが対応は違った。

 ちなみにそれぞれショップの言う通りにして、その後数万キロ以上無交換で乗り続けてきたが、いずれもまったく問題はなかった。このように輸入車専門店でもショップによって対応が異なったのは、技術力(交換機材を含めた)の差やクルマの性能に見合ったATFの在庫がなかったのかもしれないが、ATFの交換は費用対効果はもちろん交換後のリスクも考えて行いたい。

10万キロを超えるような過走行車はあえて交換しないのも手だ

 とくに注意したいのが10万キロを超えた過走行車の場合は、しっかりとした技術力と設備が整ったショップにお願いすることがマストと言える。先に述べたように過走行車のATF交換はリスクをともなうため、作業を断るディーラーやショップもあるほど。よほど大きなシフトショックが出ていたり、燃費が極端に悪化しているような状況でなければ、あえて交換しないという選択肢も間違いじゃない。

 また、交換方法には大量のATFを圧力をかけながら循環させて内部を洗浄しながら交換する場合と、数回に分けて交換する方法があり、いずれも安くない費用がかかるものなので、愛車をあと何年何万キロ乗り続けるのかも考慮したうえで判断したい。ATFの交換作業画像はこちら

 ATF交換の結論は、ディーラーで交換すべきと言われたら交換。なんとなく交換した方が良いのではないかと思ったら熟考して検討する。そして各メーカーが使うATに合わせて使用するATFが異なるため、メーカー純正品、または指定品を入れることがベストと言えるだろう。これはATが多くの仕事を担っているからで、動力の伝達/シフトの制御/部品の潤滑/冷却/洗浄とその仕事は多岐に渡る。そのためメーカー指定品に交換して初めて意味があると言えるだろう。CVTオイルの交換画像はこちら

 これはCVTも同様で車種によって機構が異なることから、こちらもディーラーの判断に従うべきだ。環境面を考えて交換部品を減らそうと各メーカーがしのぎを削る昨今。交換部品も進化している訳だから、メーカーの指示に従うのが基本的には正解だ。そしてATFの交換はプロの判断を仰いだ上での交換が望ましいと言える。

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