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旧車のタイヤ選びは悩ましい! スポーツタイプでも安易に最新ハイグリップを選んではいけない理由とは

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: トヨタ自動車/日産自動車/本田技研工業/スズキ/Auto Messe Web

  • 旧車のイメージカット

  • アドバンHFタイプDの復刻版
  • ハコスカの走り
  • 伊藤かずえさんのシーマ

新車のようにレストアできてもタイヤまでは……

 レストアで頭が痛いのがタイヤだ。痛い点はいくつかあるが、まずは見た目。タイヤは性能もさることながら、トレッドやサイドウォールのデザインも重要なポイントで、簡単に言ってしまえば、最近のタイヤはスタイリッシュすぎ。旧車に履くと、けっこう浮いた感じになることも。話題になった女優、伊藤かずえさんのシーマレストアは非常にレベルが高いものだったし、部品メーカーの協力もあって新品部品も多く使われていた。しかし、タイヤは現在のもので、レストア担当者に聞いたところ、「こればかりは仕方がないですよ」と苦笑いされたなんていうこともあった。

伊藤かずえさんのシーマ

 しかもタイヤはゴム製品だし、高速で走る車体を支えなくてはならず、性能も重要。丸い黒い輪っかを作るだけならできるかもしれないが、タイヤとしての性能を確保するのは基本的には無理だ。そもそも旧車の時代はバイアスタイヤが主流で、ラジアルタイヤはあってもスポーツカー向け。しかもオプションだったりするので、なおさら現代では再現しにくい。そうなると見た目が浮いてしまったとしても現代のタイヤを履くしかない。

現在では当時のタイヤが復刻されているものもある

 それでもこだわりたいとなるとどうするか? 旧車のスポーツカーで当時履かれていたというか、憧れ的なタイヤはいくつかあって、ダンロップのCR88、通称“パッパー”やアドバンHFタイプDなどだ。以前はネットオークションや倉庫に眠ったデッドストックを探し出して、イベントで展示するときだけ履き替えるなんていうことをしていたりしたが、最近は旧車向けのオールドタイマーモデルが復刻されるようになっている。ヨコハマであればアドバンHFタイプDなど。また、初代ロードスター用をブリヂストンが復刻して話題になった。

アドバンHFタイプDの復刻版

 しかし、復刻ですべてまかなえられるわけではない。たとえば360ccの軽自動車に使われる超小径タイヤは今では軽トラすら履かないようなサイズだったりするし、大径ではスーパーカー系は苦労する。たとえばカウンタックだと、14インチの70偏平205サイズなんていう、現代の常識からすると冗談のようなサイズだ。

 実際のところどうしているかというと、小径は軽自働車用などでなんとか流用。スーパーカー用は海外では少量生産のメーカーがある。また、海外では旧車の部品供給が日本よりも格段に良好だが、タイヤも同じで大手でもミシュランはなんと100年前のモデルでも生産していたりするし、ピレリも伝説のP7000を作っていたりする。

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