スカイラン「GT−R」のような高回転型エンジンの弱点とは? 排気量アップで不満を解消! (1/2ページ)

スカイラン「GT−R」のような高回転型エンジンの弱点とは? 排気量アップで不満を解消!

この記事をまとめると

  • エンジンチューニングのひとつとして定番の「排気量アップ」
  • シリンダーの直径を変更するかピストンのストローク量の変化で対応可能
  • 低速域のパワー不足などを補うことができる

パワーアップさせるなら排気量アップも有効

 日産のRB26は2600ccから2800cc、シルビアのSR20は2000ccから2200cc、ランエボは2000ccから2200ccもしくは2300ccに排気量アップするのが定番メニューのひとつ。10%ほどの排気量アップでなにが変わるの!? と思いきや、それが大違いなのである。

シリンダーの直径を広げるボアアップが基本

 排気量アップチューンは王道にして最大の効果を持つ。ポート研磨しようが、圧縮比をアップしようが、なによりも効果的なのは排気量を上げてしまうこと。燃焼室が大きくなればたくさんの燃料と空気を入れることができ、苦せずして簡単にパワーアップが可能だ。

 そこで大幅に排気量アップをしたいものだが、現実的には10%程度が限界なのである。いわゆるボアアップは燃焼室の直径を広げるチューンだが、現代のエンジンにはそれほど余裕がなく、ほんの少ししかボア径を広げられない。

 GR86/新型BRZのエンジンは、メーカーが作ったボアアップともいえるもの。先代の86/BRZのエンジンのストロークはそのままにボアアップを施され、2400cc化されている。シリンダーブロックが変更になっていて、2割の排気量アップなわけである。

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GR86のエンジン画像はこちら

ストローク変更で排気量をアップさせる方法もある

 そこで今度はストロークアップが出てくる。クランクシャフトを変更して、排気量をアップするチューンである。しかし、やりすぎるとストロークが長くなることで高回転を回すのに向かなくなってくる。その分、低回転からトルクを出しやすいので走りやすくはなるのだが、官能的な高回転のフィーリングが薄れることもある。

コンロッドの製品カット画像はこちら

 CT系(エボ9)までのランエボではデリカのクランクを流用した2400cc化までがあるが、高回転の伸びとギヤのつながりを考えると2300cc化の方がサーキットに向いていると言われる理由もそこだ。

 そんな排気量アップだが、10%程度でもかなり効く。「もうちょっとトルクがあったらなぁ」のもうちょっとがこの10%分なのだ。ターボ車なら「もう少しだけ下の回転からブースト圧が立ち上がると乗りやすいのに」と思うところで排気量アップすると、ブーストがしっかりと掛かってくれるのだ。

 ターボ車ではブースト圧が掛かるポイントが下げられるということは、もっと大きなターボも装着できる。そうなると一気にパワーアップも可能になる。元の排気量でも高回転だけならそこそこ大きめのタービンも回せるのだが、いわゆるドッカンターボになりがち。

 それが、中回転からブースト圧が掛かるようになるので、大きめのタービンも普通に使えるようになる。排気量アップによるピークパワーアップの恩恵というより、タービンの選択肢が増えるのだ。

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