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英国のキャンピングカー「ベッドフォードCA」がカワイすぎる! レトロでお洒落な個性的バンライフはいかが?

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 宮越孝政

名門ドアモービル社が仕立てた本格キャンピングカー

 そんなロングセラー・モデル、ベッドフォードCAは通常のバンやバスのほかに、様々な特装車のベースとしても重宝された。中でもよく知られるのが「ドアモービル」のキャンパーだ。VWタイプ2やランドローバーなどをベースに数多くのキャンピングカーを仕立ててきたイギリスのドアモービル社だが、VWタイプ2などに先駆けてリリースしたのが、このベッドフォードCAをベースに仕立てたキャンパーだったのだ。

 ドアモービルは、ベッドフォードCAがデビューした1952年には早くも、後部座席がフルフラットになる「簡易モーターホーム」をリリース。そして、のちに同社のトレードマークにもなるポップアップ式のルーフを備えたモデルが登場するのは1957年のこと。このベッドフォードCAキャンパーの成功によって、ドアモービルの名は広く認知され、キャンピングカー専門の架装メーカーとして大きく飛躍するきっかけになったのである。

 ちなみにドアモービル社は、戦前から高級車のコーチビルドから救急車の架装まで手がけてきた老舗特装車メーカーで、そのルーツは実に1773年創業の馬具・馬車メーカーにまでさかのぼる。

運転席までフルフラットになり快適至極な室内

 今回ご紹介しているドアモービル・キャンパーは、モデルライフ後期の1968年式。2286mmと2591mmという長短2種類のホイールベースが用意されたベッドフォードCAだが、この個体はロングホイールベース車。大きめの室内空間を活かした「ミッドセンチュリー」な豪華装備や、ドアモービルを象徴するポップアップ式のルーフが魅力だ。それでも全長は4216mm、全幅1778mmと、昨今の肥大化したクルマたちに比べれば随分とコンパクトに収まっている。

 ベッドフォードのブランド自体は1986年に消滅したが、ドアモービル社は今なお盛業。同社では新車のキャンパー架装事業とは別に、自社の手がけたヒストリック・キャンパーについても、パーツの供給からレストアまで対応しているとのこと。これからオーナーになってみたいと思う好事家にとっても、これは心強い情報であろう。

* * *

 国産車メーカーからも「ウィズ・コロナ、三密回避のリモートワーク時代」のプライベート空間を意識した新車がリリースされる昨今ではあるが、このベッドフォードCAドアモビル・キャンパーで、時代の斜め上をいく贅沢なクルマ趣味生活はいかがだろうか。

■取材協力

晨風
住所:千葉県市原市千種1-8-1
TEL:0436-20-2777
https://shinpu.jpn.com

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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