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車いすも電動化時代へ! 押す人の負担を減らす電動アシスト車がいま注目されています

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

  • 「ミライト・ウイング」はグリップを押し引きすることで車いすを操作する
  • 両輪にインホイールモーター。バッテリーパックは車体側に装着する
  • 軽量コンパクトな「ミライト」シリーズは装備と操作方法が異なる2機種を用意する
  • ミキのブースでは、昨年から使用している「ELELIFE MIKI」のロゴが掲げられた
  • 「ミライト」の操作は、右ハンドルに備え付けられたボタンスイッチ
  • 車いす大手のミキが今回リリースした、E!サポート車いす「ミライト(左)」と「ミライト・ウイング(右)」

介助者と利用者の配慮や気配りのハードル自体を下げる

11カ国・2地域から約380社の福祉機器があつまる「H.C.R.2023 第50回国際福祉機器展」のリアル展が、東京お台場にある東京ビッグサイトで2023年9月27日(水)から9月29日(金)までの3日間開催された。福祉・介護・リハビリ・ヘルスケアの最新情報&最新機器が一堂に会すこの展示会へ、福祉、介護、保健・医療関係者を中心に11万3139名が詰めかけた。

電動車いす市場は次の時代へ?

介護の現場では、坂道や大柄な男性を車いすに乗せて移動するようなシーンも多い。また介護側の高齢化もあり、そこで近年、介助用電動アシスト車いすという製品が登場してきている。これまでは利用者が自ら操作する自走式や、その自走をアシストする電動車いすという商品があったが、ここで登場してきているのは、あくまで介護者が使用するというものである。そういった車両をこういった展示会でよく見かけるようになったのは、そのニーズが多いということの表れなのであろう。

2022年のH.C.Rでお披露目となった、日進医療器の電動アシスト車いす「軽e(かるいー)」(アシスト部分はジェイテクトが開発)が2023年市販品として登場。そして同じく前回のH.C.R展で試作機を展示したミキも今回製品版をお披露目した。

ミキのブースは、前回と同様に「MIKI」のロゴとは別に「ELELIFE MIKI」というロゴでブースを飾り、前回は「SuperLight」という名称で展示していた試作機から、新製品「milite(ミライト)」として正式に発表となった。このミライトは、2つの商品「ミライト(ボタン式)」と「ミライト・ウイング(グリッププッシュ式)」で構成されている。

そのラインアップについては、日ごろは普通の車いすとして使用し、いざという時にアシストをするイメージの「ミライト」と、比較的アシストを多用する「ミライト・ウイング」ということになる。比較的簡易な装備の「ミライト(連続走行距離5.8km)」に対し、「ミライト・ウイング」は車いすの各所が調整式の装備となり、大型のバッテリーが標準で装備される(連続走行距離は11.5km)。いずれも非常に軽量で(ボタン式のミライトで14.6kg)、全幅も495mm(ミライト)とコンパクトな設計となっている。

操作に対して違和感のないアシストを実現するため、そのインホイールモーターは自社で調整を重ねてきたという。電動アシストならではの「手放し自動ブレーキ機能」や「自動電源OFF機能」、さらには各種警告機能も加えられている。もちろん転倒防止バーなども装備し安全面にも配慮する。

価格は「ミライト」が26万円(非課税価格)、「ミライト・ウイング」が36万円(非課税価格)となる。
介助者の負担を軽減することで、引きこもりがちの利用者の外出の頻度を上げることができるのでは? という。車いすの負担を減らすことで、介助者と利用者、お互いの配慮や気配りのハードル自体を下げることになるだろう。

もちろん、クルマへの乗せ降ろしや収納スペースの確保にも配慮していることが、さらにそれを有利に働かせることになる。より安全に気軽に負担が少なく外出できる機会を増やすことに役立つアイテムが、さらに市場に投入されることに期待をしたい。

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