2025年初のNLS取材へニュルブルクリンクへ出発
ドイツ在住でモータースポーツを取材している池ノ内みどりさんは、NLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)の取材へニュルブルクリンクへ! フランクフルト国際空港から始まった取材の旅は、思わぬハプニングや嬉しい再会が待っていました。
レンタカーあるあるにがっかり……
春らしい気候になったかと思えば、また冬服に逆戻り……。そんな慌ただしい気温の変化が続くドイツです。2025年初となるNLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)の取材のため、10数年ぶりに電車で現地へ向かうことになりました。ちょうど日本から取材にいらっしゃる方とスケジュールが合い、レンタカーに同乗させていただけるというありがたいお誘いを受けたからです。
その方がフランクフルト国際空港に到着するのは、朝の5時半。普段なら夢の中にいるような時間帯です。空港で荷物が出てくるのに時間がかかることも見越して6時着を目指して向かいましたが、なんとこの日に限って飛行機が30分も早く到着してびっくり。ロビーで無事にお会いでき、「まずはコーヒーでも飲んで休憩しませんか」と嬉しいご提案をいただき感激しました。朝4時起きでドタバタとホテルを出てきたこともあり、ありがたいお言葉とともにいただいたカプチーノとシナモンロールが、胃と心にじんわりしみました。
カプチーノでほっとひと息ついたあとは、SIXT(シックスト)でレンタカーのピックアップ。事前に予約していたのは「X3」でしたが、違う車種が提案されました。これはヨーロッパのレンタカー屋さんあるあるで、少々がっかり。あまり車種の選択肢がなく、仕方なく「540d」のツーリングをチョイスし、駐車場に行ってみると傷だらけのボディにまたがっかり……。「クレームを入れてクルマを替えてもらえばよかったのでは」と、走り出してから気づいて自分の至らなさに反省しました。
新シーズンの高揚感があふれていたサーキット
フランクフルト国際空港からニュルブルクリンクまでは約170kmで、2時間弱の短い旅です。長旅でお疲れのはずなのに日本からいらした方が終始運転してくださり、私は助手席でのんびりと車窓から景色を楽しませていただきました。
ホテルにはチェックイン時間よりもずいぶん早く到着してしまいましたが、オーナーさんのご厚意で朝食をごちそうになることに。さらに食事中にお部屋もご用意くださり、かなり早めにチェックインできました。こうしたフレキシブルな対応は、個人経営のホテルならではですね。本当に助かりました。超早朝からの移動だったので少し休憩をとり、いよいよサーキットへ向かいます。
開幕戦ならではの慌ただしい準備風景や新シーズンを迎える人々の嬉しそうな笑顔を見るのは、とても楽しいひとときです。2024年の最終戦以来に再会した仲間たちと、「あけましておめでとう!」と声を掛け合うのも恒例です。
エントリーリストを見ると、日本人ドライバーやチームの名前もちらほら見受けられました。コロナ禍による渡航制限期間中は日本からの参加が激減してしまいとても残念でしたが、徐々に復帰の傾向があります。2025年ニュルブルクリンク24時間レースも日本勢の多くが戻ってくる予定なので、今からとても楽しみです。
モータースポーツ感満載のレストランでディナータイム
チームやドライバーにご挨拶をし、新しいカラーリングのマシンを撮っているうちにあっという間に夕暮れ時に。時間を忘れてパドックを歩きまわり、お腹もペコペコです。日本からいらした方がニュルブルクリンクに来られたのは2018年以来で、その際にも訪れたという有名なレストラン「ピステンクラウゼ」へ向かいました。
このレストランは女性レーシングドライバーであり、ノルドシュライフェのツーリストタクシードライバーとしても知られた故サビーネ・シュミッツさんのご両親が経営するホテル兼レストランです。日本人の間では石焼ステーキが有名ですが、今回はスパゲッティやお肉料理をオーダーしました。

最近のドイツ国内ではイタリアンの質も随分と向上してきたはず……と思っていたのですが、ボロネーゼは残念なことに茹で置きであることが一目で分かる、の〜びのびの柔らかいスパゲッティでした。レースウィーク中で多くの来客がある人気店ですから、ある程度は仕方ないのかもしれません。
10数年ぶりに訪れたピステンクラウゼは少々残念な結果となってしまいましたが、それでもニュルブルクリンクの雰囲気はしっかりと感じられるレストランであることに変わりはありません。







































































































