ENEOS GRスープラ福住が0.7秒差で逃げ切りトヨタ移籍後初勝利
2025年8月3日、スーパーGT第4戦富士スプリントのRace2が行われました。各クラス単独の50分レースとして実施され、GT500は福住仁嶺選手(14号車 ENEOS X PRIME GR Supra)、GT300は藤井誠暢選手(777号車 D’station Vantage GT3)が優勝を飾りました。
Race2は各クラスに分かれて開催
8月2日(土)〜3日(日)の2日間で合計3本のスプリントレースが開催された今回の富士大会。日曜のRace2は、土曜のRace1とは異なるドライバーによって、GT500、GT300それぞれに分かれて各クラス50分のレースが行われた(Race 1はGT500とGT300の混走)。GT500は曇り空の16時50分にスタートした。
予選はスープラ勢が上位5位まで独占
GT500のポールポジションを獲得したのは、鈴鹿と岡山でコースレコードを更新してきた14号車 ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺選手だった。ENEOSは、Race1でのクラッシュにより深夜3時ごろまで修復作業が続いたというが、チームのハードワークに応える形でポールポジションを獲得した。
2番手には、スプリント2連勝を狙う1号車 au TOM’S GR Supra(山下健太選手)が続き、5番手までをスープラ勢が占めた。スタート直後、トップ3のENEOS福住選手、au TOM’S山下選手、KeePer CERUMO石浦宏明選手に順位変動はなかった。
一方、4番手スタートの19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資選手)は、ウォームアップに苦しんだのか、オープニングラップで8番手に後退。その後もペースが上がらず、最終的にタイヤ交換のためレース後半にピットイン。今回のスプリント戦で唯一の「ピットストップ」となった。
日産とホンダが追い上げを見せるが…
スープラ勢が上位4台を独占するなか、5番手には日産勢最上位となる12号車 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴選手)が続いた。平峰は、4番手を走る39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛選手)に接近し、スープラの牙城を崩そうと試みたが、1コーナーでWedsSportを押し出したとされ、10秒のタイムペナルティが科された。
ホンダ勢最上位は6番手の8号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(松下信治選手)だったが、次第に順位を落とし、代わって24号車 ADVAN Z(名取鉄平選手)と3号車 Niterra MOTUL Z(三宅淳詞選手)による日産勢同士の激しいバトルが展開された。
このZ対決では、名取がコカ・コーラコーナーで三宅を押し出したとして、5秒のペナルティを受けている。
優勝争いは福住選手 vs 山下選手のトヨタ勢一騎討ちに
レース中盤以降、優勝争いはENEOS福住選手とau TOM’S山下選手の一騎討ちとなった。両者のギャップは2秒前後で推移し、レースは緊迫感を増していった。
残り5分で1.2秒、残り3分で1.0秒とその差が縮まり、ファイナルラップに突入した時点では0.9秒差。だが、福住選手は最後まで冷静な走りを保ち、0.728秒差でトップチェッカーを受けた。この勝利により、ENEOSは今季初優勝を、福住選手がトヨタ移籍後初優勝を手にした。
2位は山下選手(au TOM’S)。同チームにとって、ノーウェイト(第4戦は全車サクセスウエイトなし)でのレースで優勝を逃したのは2023年開幕戦・岡山以来である。3位にはKeePer CERUMOの石浦選手が入り、スープラ勢が表彰台を独占した。
日産勢最上位は、タイムペナルティを受けながらも5位に入ったIMPUL平峰選手。ホンダ勢では、64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GTの大草りき選手が唯一の入賞を果たしている。








































