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90年代の国産スポーツカーがアメリカで大ブームな理由

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TEXT: Auto Messe Web編集部

90年代のジャパニーズスポーツが
全米最大のカスタムカーショーを席巻!!

全米最大のカーショー「SEMAショー」といえば、自動車の部品メーカーが、商品やサービスの展示を行なうトレードショーだ。
今年は1500台ものデモカーが出展されたのだが、近年はフルサイズ・ピックアップトラックのカスタム車が人気の様子。他にもヴィンテージカー、カマロやマスタングといったマッスルカーなど、アメ車ベースのカスタムが勢力を増している。

もちろん、日本車も依然として人気だ。
会場では初代フェアレディZや現行GT-Rといった日産のスポーツカーをはじめ、NSXやS2000といったホンダ勢、さらには軽自動車といった日本独自の規格車などの姿も。どこか懐かしさを感じるクルマから最新モデルまで、このSEMAショーでは幅広い日本のスポーツカーを見かけることができる。

アメリカでは、映画「ワイルドスピード(The Fast and the Furious)」や、ドリフトといった背景があり日本車人気が高まった。それは現在でも変わらず、会場の外では若い人がこぞってジャパニーズ・スポーツカーを誇らしげに乗っていた。

そして今年、熱かったのが”90年代スポーツ”。
以前からもスカイラインGT-RやマツダRX-7などを多く見かけたのだが、2018年はトヨタ・スープラが話題となっているようだ。
というのも、新型スープラの発売が決定したことで大きな話題。クルマ好きのハートを捉えた歴代スープラへの注目度まで再燃していることから、米国トヨタのブースでは初代スープラ(日本名:セリカXX)から4代目、さらに新型モデルまでを加えて展示するという力の入れようだった。

他のブースでも歴代モデルをベースとした車両が並べられるなど(日本のショーでは皆無…)、北米のカスタム業界がトヨタの誇るスポーツカーに送る視線はかなり熱心のようだ。

 

例えば、上写真の4代目(国内では1〜2代目がセリカXXだったのでスープラとしては2代目)のA80型。
搭載する2JZ-GTE型エンジンは、チューニングのポテンシャルの高さでも知られており、感度の高いアメリカ人にとっては馴染みのハイパワーユニットだ。そんな名機をベースに、北米で有名な日本車チューナー「SS WORXS」によってチューニング。じつにノーマル比で約3倍の出力となる800ps以上(ノーマル280ps/日本仕様)を発揮するという。

ボディキットは、ワンオフのボディカスタムを得意とする「KRC」によるもの。KRCといえば、RX-7(FD3S)やシルビア(S15)など、独創的なボディキットで世界を魅了してきた存在。北米フリークの間では知られているが日本のメーカーであり、この強烈なパワーを受け止めるボディキットに多くの注目を集めていた。

 

このように、アメリカでの”JDM”ブーム(日本車ベースに日本製のパーツでカスタムすること)はいまだ衰え知らずのようす。
日本車の輸入/登録が解禁となる「25年ルール(カナダは15年)」もあって、今後も90年代の国産スポーツカーは北米に流れていくことになるだろう。R32型スカイラインGT-Rが25年を過ぎたとき市場価格が急騰したように、国内の中古スポーツカー市場価格はさらに高騰することだろう。

日本では、年式の古いクルマを所有することに対する税負担が他国に比べてかなり大きい。国内にいながらも古き良き日本車を維持することは困難であり、泣く泣く手放してきた人も多いと聞く。

反面、JDMブームによって異国の地で大切にされる日本車。そして、日本のカスタム&チューニングメーカーが国内より世界で注目されている事実。

非常に誇らしいことなのだが、どこか複雑な思いである。

 

↓【SEMAショーで見た日本のカスタム車両は画像ギャラリーにて】↓

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