シーンにあわせて選べる軽キャンパー
昨今のアウトドアブームを感じさせる2日間となった「大阪キャンピングカーショー2019」。主役はバンコンやキャブコンといったタイプのキャンピングカーだったが、軽自動車をベースにしたお手頃サイズにも多くの視線が集まった。今回は、車中泊をテーマに、街中で扱いやすく、維持費も安い軽キャンパーを厳選紹介したい。
遊びも仕事も使える実力派
オリジナルのキャンピングカー販売からレンタル事業まで手がける「カーショップ スリーセブン」が提案したのは、スズキ・エブリイバンをベースにしたキャンピングカーだ。『モックII ポップアップ』の特徴は、ルーフ上にベッドスペース(長さ1950mm、幅1060mm、高さ900mm)を備えたこと。大柄の男性でも就寝可能なスペースを誇っているほか、左右2本のダンパーによってルーフ開閉時の負担も軽減している。
車室には、ロングテーブルや収納庫、走行充電セットを搭載。フロア材は畳と機材などの搭載に便利なクッションフロアの2種類から選べる。もちろん後席を折りたためばフルフラットにアレンジOK。日常(仕事)から遊びまで、これ1台で賄える。
“ひとり旅”の理想を具現化
一人で気ままな冒険をやってみたい。「リンエイ」は、そんな”ひとり旅”を快適に送れるような装備とレイアウトを持つ『マイクロバカンチェス』を展示。例えば、40リッターの冷凍冷蔵庫、大型テレビ、カセットコンロを標準装備しつつ、全長190cmのフルフラットベットを備えるなど、小さな空間でも贅沢なひとり旅ができる設計となっている。そのため、乗車定員は前席2名のみ。
キャンプに、グルメ三昧に、秘湯巡りに。ボディサイズも小さいので、定年後のお父さんや旅ガールにもオススメといえよう。
初心者向けのベーシックキャンパー
「オートワン」では、軽キャンの新しいカタチをコンセプトにした『ピッコロ キャンパープラス』を展示。最大の特徴は、走行充電システムやキャビネット、就寝マット、カセットコンロなど、最低限の装備のみというシンプルなレイアウトとしていること。FFヒーターや100V電源などはオプションとなるため、自分流のスタイルを構築していくという楽しみ方もあるわけだ。
そのため、ベース車は約150万円という低価格を実現。キャンピング入門の人や、車中泊さえできればOKという人は必見である。
贅沢装備で4人の就寝が可能に
『テントむし』は、走行充電システム、インバーター、AC100V入力ソケット、ギャレー、冷蔵庫などなど、定番オプションを標準装備。製造販売元「バンショップミカミ」が提案したのは、まさに至れり尽くせりの軽キャンパーだった。
もちろんポップアップテントも備わるため、上下で4人の就寝も可能。セカンドシートは、1〜2人旅に最適な横向きタイプと、4人家族にオススメなFASPタイプの2種類を用意している。他にもフェンダーカバーやアルミホイールといったカスタマイズメニュー(オプション)も設定。ボディカラーが自分流に仕立てられるなど、世界にひとつの”テントむし”を手にすることができる。
シェルを一体化した広大なスペース
軽トラックの荷台部分へ、キャンパーシェルを一体化。キャンピングカー登録することで、4人乗車/4人就寝を可能としたのが『ミニポップ・ビー』だ。手がけたのは山梨県に本社を構える「ミスティック」。キャンパーシェルは、フレームにアルミサイディングを貼り付けた構造で、走りや燃費を犠牲にしない軽量設計となっており、室内は対面シートのリビング空間やフラットベッドなど、シーンにあわせて使い分けることができる。
また、上段のポップアップを上昇させると、長さ1940mm×幅1380mmのセミダブルサイズのベッド空間が広がる仕組み。前席から直接シェルへの移動を可能としているのも嬉しい設計だ。