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1代限りの珍車もあった「平成に名を残す国産セダン」傑作5台

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

バリエーションも豊かだった時代

 日本では一部を除いてセダンは不人気という烙印を押されて久しい。しかし平成には魅力的なセダンが数多く存在していたのもまた事実。今回は、独断と偏見で”歴史に名を残す国産セダン”をピックアップしたいと思う。

【トヨタ セルシオ(初代)】

 やはり日本の高級セダンを世界に知らしめたという点で、外すわけにはいかないのが初代セルシオだろう。それまで国内にはクラウンという高級車の柱が存在していたが、世界で戦える高級セダンとして登場したセルシオが他メーカーに与えた影響は計り知れない。

 海外でのCMでは、ローラーに乗せたセルシオ(海外名:レクサスLS400)のボンネットにワイングラスタワーを乗せた状態で、230km/hまで加速しても崩れないという映像は、ずば抜けた静粛性と振動の少なさをアピールするに十分なものだった。

 

【三菱 ランサーエボリューション】

 コンパクトな大衆セダンのランサーに、ターボチャージャーで武装したエンジンを押し込み、4輪で駆動。ラリーで勝利するためにホモロゲーション(参戦するための型式認定)を取得するために誕生したのが、ランサー・エボリューションだった。

 そのため一般販売されたが、瞬く間に大人気車種となり、競技をするユーザー以外にも高い支持を集めたのである。

 もちろん、”代”を重ねるごとに大きく進化を果たし、最終モデルとなった10代目は日本国内のみならず、海外でも高い評価を集めている驚異的なスポーツセダンと言えるだろう。ライバルとしてはインプレッサも存在するが、初代モデルに2ドアクーペも存在していたので、ランエボをチョイスさせていただいた。

 

【日産 レパードJ.フェリー】

 レパードと聞くと「あぶない刑事」でもおなじみの2代目クーペを思い浮かべる人も多いかもしれない。初代(4ドアハードトップも設定)、2代目とスペシャリティクーペとしてトヨタ ソアラに真っ向勝負を挑んだレパードだったが、残念ながら販売面で勝つことはできず、3世代目は急転直下4ドアセダンとしての再出発となった。

 名前もレパードJ.フェリーと改め、カリフォルニアにあるデザインスタジオが手掛けたフォルムは、それまでの直線的なデザインから丸みを帯びたものへ。アメリカでは”インフィニティ J30″として好評だったが、当時の日本は「高級セダン=威風堂々のスタイリング」という図式が根強かったため、販売不振。J.フェリーとしては1代限りで終了となった。

 しかし、20年以上が経過した現在でも古さを感じさせないデザイン。令和へ語り継ぐ価値がある素晴らしき珍セダンではないだろうか。

 

【ホンダ レジェンド(4代目)】

 伝説、という名前の割には目立たない印象のホンダのフラッグシップセダン。しかし、2004年に登場した4代目は、国産車としては馬力自主規制撤廃後に初めて280馬力を超える300馬力を発生させたモデルであり、その1点だけでも歴史に名を残すことは間違いない。

 4代目レジェンドは馬力以外にも、前後輪と後輪左右の駆動力を自在にコントロールする世界初のシステム「SH-AWD」を搭載したという側面もあり、ビッグセダンながらスポーツカー顔負けのハンドリング性能を持ち合わせたのだ。このSH-AWDの発展形が現行NSXに搭載される「SPORT HYBRID SH-AWD」なのである。

 なお、平成の話ではないが、日本車で初めてエアバッグを搭載したのもレジェンド(初代)だった。

 

 

【トヨタ プログレ】

 キャッチコピーは、“小さな高級車“。5ナンバーサイズながら、2代目センチュリーのチーフエンジニアが手腕を振るって高級車の不文律を余すことなく詰め込んだのがプログレだった。日本の道路事情にマッチしたボディサイズながら、2.5リッターもしくは3リッターの直列6気筒エンジンを搭載。オヤジ臭い見た目とは反して、FRレイアウト(フロントエンジン後輪駆動)でスポーティな運動性能を持っていた。

 インテリアも本革仕様の設定はもちろん、布製シートもジャガード織物の表皮を採用。インパネには本木目をおごるなど、見方によってはクラウンをも凌ぐ装備が与えられていたのである。しかし、当時はこのコンセプトが広く受け入れられず、わずか1代限りで消滅。プログレのユーザーからは代替になる車種が存在せず、同様のコンセプトを持つ新型車の登場を熱望したという話を聞いたことがある。

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