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高齢者のペダル踏み間違い事故が増加!電動車のワンペダルドライブで誤操作を低減

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TEXT: 御堀直嗣(Mihori Naotsugu)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

一つのペダルで加減速すれば踏み間違えない

 高齢者によるペダル踏み間違い事故が後を絶たず、悲痛な交通事故のニュースが続いている。対応策として、運転免許証の返納が語られ、俳優の杉良太郎が返納したことも報道された。運転に不安を覚えるようになったら、自主的に判断することが何より前提となる。だが、それだけで事は解決しない。自動車メーカーにできることも多々あるはずだ。

 その一つに、運転支援機能がある。これについては、政府でも安全運転サポート車(通称サポカー)の制度を実施し、各自動車メーカーは被害軽減ブレーキの積極的な採用を行っている。同時に、日産自動車が電気自動車(EV)やシリーズ式ハイブリッド(e‐Power)での展開をはじめているワンペダルによる運転操作も、ペダル踏み間違いの機会を減らす点で注目すべきではないか。

 モーターのみで走行を行うEVや、シリーズ式HV(ハイブリッド)は、モーターの特徴を活かし、アクセルペダルだけの操作で発進から停止までを行える。日産のe‐Pedal(イーペダル)がそれだ。これを利用すると、アクセルペダルの戻し方によって、減速度を調節できる。ゆっくり戻せば、ゆっくりとした減速が得られ、素早く戻せば急ブレーキに近い減速を得られる。

 そして停止線までの距離を目測しながらアクセルペダルを戻せば、停止まで可能で、そのまま止まっていることもできる。アクセルペダルを戻すとき、素早く戻すときにはブレーキランプが点灯し、後続車へ強い減速が行われることを知らせるので、追突の心配もない。

 リーフや、e‐Powerの所有者や運転経験者のなかには、e‐Pedalを使うと加減速がギクシャクするのでよい機能ではないと意見を述べる人もある。しかし、それはペダル操作が粗いためであり、穏やかなペダル操作を身に着ければワンペダルほど便利な運転操作はない。そもそも、燃費運転にはそうした穏やかなペダル操作が欠かせない。ペダル操作が急だったり粗かったりする人は、実は先読み運転も苦手なはずで、燃費もあまりよくなかったのではないだろうか。

 モーターのみによる走行は、単に低燃費車を実現するだけでなく、ペダル踏み間違いによる交通事故を予防することにも役立つ。ワンペダルの採用によって、ペダル踏み替えの回数が最大で9割ほど減るとの報告もある。それだけ、事故が起こる回数も減るといえるだろう。

 いま、EVか高効率エンジン車かの、環境論争が起きている。しかし、21世紀のクルマの価値は単なる一つの性能評価や側面を見るのではなく、電動化することが交通安全にもつながり、これに自動運転技術を加えていくと、高齢者の免許証返納時期を遅らせられる可能性も出てくる。

 ただ運転免許証を返納すれば事故件数が減るといった短絡的な解決方法だけでなく、技術立国日本を謳うのであれば、先端技術を普及させることで、環境も安全も前進させ、人々が安心して暮らせる社会を目指すべきではないだろうか。

 

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