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RB26DETT&1JZ-GTE……、消えゆく日本が誇る名機「トヨタ&ニッサン直列6気筒ストーリー」

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田了/日産/トヨタ

L型後継のRB型は第二世代のGT-Rが採用

 60年代後半から80年代中盤まで、日産の基幹エンジンとなったL型でしたが、80年代に入ると基本設計の古さは隠せなくなってきました。そこで後継エンジンとして84年に登場させたのが”RB型”です。L型と同じシングルカム(SOHC)の12バルブながら、クロスフローとしたことで随分モダンな外観になっていました。

 当時の日産は同じ2リッターの6気筒でも、前輪駆動にも転用でき、また耐衝突の案件からも優位に働くV型6気筒を鋭意開発しているところで、RB型はスペック的にコンサバだっただけでなく、L型ファミリーとの共通項も多く持っていました。ただし、そこからターボやツインカム、24バルブなど、様々なチューニングアイテムが追加されていったのもL型と同じ。基本設計の段階から排気量拡大を見越していたのもL型と同様だったのです。

 RB型は、84年の10月に登場した5代目のローレル(C32系)でデビュー。シングルカム12バルブの基本仕様に電子制御式燃料噴射システムを組み込んだRB20Eが、シリーズのベーシック・ユニットとなりました。

 そしてデビューから約1年後、スカイラインが6度目のフルモデルチェンジを受けて7代目(R31系)へと移行した際に、ツインカム24バルブのRB20DEと、更にターボチャージャーを組み込んだRB20DETを設定。第一世代(初代PGC/KPGC10と2代目のKPGC110)のGT-Rに搭載されていたS20エンジン以来となる6気筒ツインカム24バルブエンジンでしたが、これを搭載したスカイラインGTがGT-Rを名乗ることはありませんでした。

 その先代、6代目となるR30系で“史上最強のスカイライン”を謳うRSターボが登場した時は、6気筒でなく4気筒のツインカム16バルブ+ターボのFJ20ET型エンジン。これを理由にGT-Rを名乗っていませんでしたが、今度は6気筒にもかかわらずGT-Rを名乗っていません。後に登場する特別なエンジン=RB26DETTの存在だったのでしょう。

 RBシリーズの究極としてRB26DETT型が登場したのは89年8月のこと。言わずと知れた、16年ぶりに復活したスカイラインGT-Rに搭載され大きな注目を集めました。このBNR32型を筆頭とする第2世代のGT-Rは、溢れるほどのトルクを余すところなく路面に伝えるための4輪駆動システムが注目されましたが、その溢れるほどのトルクを生みだすエンジン=RB26DETTも注目に値する“特別”なエンジンでした。

 それは2568ccという、ある意味中途半端な排気量が雄弁に物語っています。これは当時のツーリングカーレースにおいて、世界的に主流となっていたグループAレースの車両規則を分析し、勝てるパッケージとして導き出された答えだったのです。

 もう少し詳しく説明するなら、グループAレースでは排気量によって最低重量やタイヤサイズ、燃料タンク容量などが事細かく決められていて、2.6リッター+ターボならターボ係数(1.7)を掛けて4.42リッターとなり4500cc以下のクラスに編入されます。この4500cc以下のクラスが、最低重量やタイヤサイズ、燃料タンク容量などの面から総合的に見て最も有利だと判断。まさにレースに勝つために生まれてきたエンジンだったのです。

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