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パンクは自動的に直る時代へ「未来に向けて開発が進む次世代タイヤ」

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: Auto Messe Web編集部

ヒトの負担を軽減し、モビリティの足元を支える

 EV、自動運転、安全運転支援など、次世代のクルマを巡って様々な先進機能の開発が取りざたされているが、「近未来のクルマには近未来のタイヤを」ということで、自動車のタイヤも大きく進化している。次世代タイヤのテーマとなっているひとつは、パンクや地面と接地する部分のトレッド面の劣化を自己修復するタイヤの開発。メーカー各社は様々な取り組みをし、ホームページやモーターショーなどで発表している。

 例えば、ダンロップタイヤで知られる「住友ゴム工業」は、タイヤにできた傷を自然に修復可能とする素材を開発。2030年の製品化に向けて取り組んでいることを発表した。走行時によって発生したトレッド面の磨耗や劣化。気温や路面状況によって荒れてしまったタイヤを、常に最適な状態へと自動修復するという、なんとも次世代らしい感じで、自動運転のクルマの開発に合わせてタイヤローテーションといったメンテナンスを減らせるタイヤを開発している。

 また、「住友ゴム工業」が2019年に発表したフラッグシップ低燃費タイヤとして位置付けるエナセーブNEXTシリーズの最新作『ダンロップ・エナセーブNEXT III』は、世界で初めて「水素添加ポリマー」を採用。この水素添加ポリマーは、ゴムの分子がいったん切れても再びつながる特性を持ち、今後は改良を重ねることで修復機能を高めることを可能としている(写真は、空気を使わないエアレスタイヤのコンセプトモデル「GYROBLADE」)。

 さらに住友ゴム工業は、空気圧の情報を遠隔監視できるシステムの開発に成功。これは自動運転車に向けたもので、パンクなどの損傷があった場合に車載システムを通してタイヤの状態を管制所に送信するというもの。今後、異常を検知すると整備店のスタッフが出動するサービス体制を構築していくようだ。

 

パンクの自己修復、その実用化に期待

 ミシュランタイヤもすでにパンクを自己修復できる「セルフ・リペアリングタイヤ」を発表。タイヤ内部に貼っている特殊ゴムによって修復する仕組みで、クギなどが刺さった場合にフィルム状の特殊ゴムが内側から穴を塞ぐことでエア圧が下がることを防ぐというもの。

 トレッド面に貫いた5mm程度までの穴ならば、その85%は瞬時に塞いでしまうという条件付きではあるものの、特許を新たに登録してから製品化される見込み。タイヤの寿命が来るまでパンクに耐えるという頼もしい性能をウリにしている(写真は、ミシュランとGMが開発するエアレスタイヤ「アプティス」のプロトタイプ)。

 また、東京モーターショー2019で横浜ゴムがブースに展示していたのは「セルフシールコンセプトタイヤ」。こちらも開発中となり、タイヤ内部にシーラント剤をレイアウトすることでパンクを自己修復するというもの。直径5mm以下のクギやネジが刺さってタイヤ内部に達した場合、シーラント剤がクギやネジに粘着してエア漏れを防止。万が一、刺さったものが抜けてもシーラント剤が速やかにパンク穴を防いでくれるという。

 近年はスペアタイアへの交換作業ができないケースが増え、パンク修理剤が普及しても使い方さえわからない人が多い時代。修理作業がしにくい高速道路や、クルマの構造上パンク修理がやりにくい車種など、自己修復機能の恩恵をうける人は多いだろう。もし、パンクしても近距離であれば走行可能な技術は現実のものとなっている。

*一部写真はイメージです

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