障がいがあってもバイクを操れる喜び! 本格始動「サイド スタンド プロジェクト」とは

障がいがあってもバイクを操れる喜び! 本格始動「サイド スタンド プロジェクト」とは

広がりを見せ始めた 青木拓磨やウェイン・レイニーが走ったシステム

 

 1998年に2輪GPマシンのテスト中の事故によって脊髄を損傷し、車いす生活を余儀なくされて4輪ドライバーに転向した青木拓磨選手。だが昨年、「Takuma Ride Again」と題して「鈴鹿8耐」のレース直前とMotoGP日本グランプリのレースウィークに、青木拓磨選手の兄・宣篤、弟・治親とともに「青木3兄弟」が一緒に走行した。

 さらには「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」で、車いす生活を送ることになったウェイン・レイニーも同じシステムを組んだバイクで、USレジェンドのケニー・ロバーツ、エディ・ローソンとともに4人で鈴鹿を走行している。

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 いま青木拓磨選手と同じように、オートバイに乗る趣味を一緒に楽しんで行ける取り組みが広がりを見せている。そのとして一般社団法人SSP (Said Stand Project)を青木宣篤&治親兄弟が立ち上げた 。障がいを抱えてしまって、一度は2輪車の運転を諦めた人に再びオートバイを運転することを楽しめるように応援する非営利支援団体である。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら そのSSPの第一回目の活動となるパラモトライダー体験走行会が6月16日(火)、千葉県にある袖ケ浦フォレスト・レースウェイで開催された。上の写真にある通り、SSPのバックボードには、多数のヘルメットメーカー、タイヤメーカーなどメーカー間を越えた協賛があり、今回はMVアグスタやBMWから車両提供がなされるなど、広がりを見せている。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら サーキットは基本、自身や他車に対してコンマ一秒を削るための競技の場。それがSSPになると別の意味合いを持つ。コースは常に一方通行であり、交差点がなく、予期せぬ飛び出しといった、一般道にあるリスクが極めて低い。つまり最も安全な走行環境になるのだ。バイクの操作のみならず、体調面など非常に緊張を強いられるこのパラモトライダーにとって、コースでの走行は無くてはならない存在なのだ。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら この初開催となる体験走行会に参加したのが生方潤一さんと野口忠さん。ともに50代のお二方は、現在ハンドドライブのレーシングカートを楽しむ仲で、青木兄弟から生方さんに声が掛かり、野口さんはその生方さんから誘いを受けてこれに参加したという。

 生方さんは国際A級ライダーとして活躍していたが1992年の鈴鹿サーキットでの事故で、また野口さんは26歳の時に仕事中の事故で車いす生活となっている。ともにバイク経験があり「Takuma Ride Again」の活動も知っていたが「30代の頃だったらオレも走りたいってなっただろうけど、客観的にしか見られなかった(生方さん)」「あのスピードで走行する拓磨選手はクレイジーだ(野口さん)」と、別世界としか見られなかった。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら プログラムの内容を説明すると、まずパドックの広いスペースで直線走行をしてもらい、SSPが独自に制作をしている転倒防止用の補助輪の付いたミニバイクで直線での走行チェック。それが確認できたら本コースへ進む。本コースではシフトミスがあってもトルクで何とかなる大排気量の車両を使用する。もちろんバイクへの移乗を手伝うだけでなく、車両が走り出すまで、そして止まり切るまでのところでスタッフが車両を支える。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら またSSPの理事も務める理学療法士の時吉直祐さんから、出血を伴うケガや感覚が無いことに伴う自覚のない火傷、さらには熱をうまく逃すことができないことによる熱中症対策など、注意点が事前にスタッフに伝えられており、細心の注意も払われた。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら 車両は通常なら左足でやるシフト操作を、ステアリング側に装着しているボタンやレバーでする。ブレーキは右ハンドルのレバー操作(フロントブレーキのみ)となる。走行チェックで直線を走り終えた2名ともに、四半世紀ぶりのバイクに顔がほころぶ。障がい者向けの2輪運転支援非営利団体「SSJ」の活動レポート画像はこちら 休憩を挟んで、コースへも出る。走行は上がってしまうペースを押さえ、いざというときにすぐに駆け付けることができるように、パラモトライダーの前後を青木兄弟が走る配慮。コースサイドで見ていると、前後にWGPライダーが走るという、何ともうらやましい光景になった。

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