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すべてのユーザーに“安全・安心”なホイールを! 「MID」ブランドに込めたマルカサービスの願い

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TEXT: 木村隆之(KIMURA Takayuki)  PHOTO: 稲田浩章、マルカサービス

「日刊自動車新聞・用品大賞2020」を受賞

 自動車の業界紙、日刊自動車新聞が開催している「日刊自動車新聞・用品大賞2020」。これは自動車用品の販売促進と業界発展に寄与することを目的に選定し、今年で33回目を迎える歴史ある賞だ。選考は販売実績のほか、商品開発のアイデアや話題性、業界貢献度、社会状況なども鑑みて総合的に評価。そのホイール部門で見事、マルカサービスの「MID Rapid Perfomance ZX10」が受賞した。

 受賞の決め手となったのは、スノータイヤ向けのホイールでありながらもMID思想に基づいて、軽量、色やデザインといったドレスアップ要素を盛り込み、しかもコストパフォーマンスの高い価格設定を実現している点。冬のスタッドレス需要をターゲットにしたホイールというと、価格の安さにウェイトが置かれがちなのだが、そこに加えて安全・安心という日本の安全基準に則った強度面などもしっかり担保できていることが評価された。

 インプレッサWRX S4などのビッグキャリパー装着車にも対応するスポーツ性能、夏・冬に関係なく一年中使えるコストパフォーマンス抜群のキャラクターはまさに受賞に相応しいだろう。じつはこれまでにも「プチドレ」という新しいコンセプトと、“コストパフォーマンスの高いモデル”としてこの用品大賞を受賞したこともあるマルカサービスのMIDシリーズだが、今回改めて評価を受けることになった。

 そんなマルカサービスのMID思想が、いかに「安全・安心」を基準に製品づくりをしているのかを今回は紹介していきたいと思う。

いま一度考えてほしいホイールの重要性

 いまも昔も、クルマのカスタムと切っても切れない関係のホイール。日本で販売されるアルミホイールには、基本的に国土交通省の「道路運送車両の保安基準にかかわる技術基準」に適合した証しとして「JWL」または「JWL−T」のマークが刻印されている。海外で生産されたホイールも、テストで基準に適合していることが確認されれば同じようにこの2つのマークが刻印される。

 ホイールを選ぶときは、この「JWL」または「JWL−T」と「VIA」の刻印のほか、PL保険が付加されている「JAWA品質認定証」のステッカーが貼付されていることをぜひチェックしてほしい。

多くを選べるいまだからこそ確かな選択を

 さて、細かな描写は省略するが、海外製造されて日本国内で流通しているホイールは、残念ながらそのテスト基準が大きくバラついているのが実情だ。海外工場での強度テストをクリアするのは当たり前だが、安全・安心を第一とするホイールメーカーのマルカサービスでは、海外で生産して強度テストをクリアした上で、もう一度日本国内でJWL・JWL-T技術基準に沿ったテストを行なっている。

 つまり徹底的な安心・安全の提供のために二重の検査体制を設けている。しかもホイール販売における必須の試験ではなく、マルカサービスが自主的に行なっているものだという。コストが掛かることなのに、なぜか。ホイールメーカーとしてそれが一番重要な“安全・安心”に直結するテーマだからだ。

 

品質を追求するマルカサービスのモノづくり

 いま世間を走っている自家用車の多くは、スノータイヤ用需要を含め多くのクルマがアルミホイールを装着している。まさにクルマにとっての社会インフラのような存在なのだ。重要保安部品として定義されるほどクルマが走行する上で欠かせないもの、それがホイールであり、その安全性に全力で取り組んでいるのがマルカサービスでもある。

 2018年には“MID”というブランドコンセプトを立ち上げ、日本の安全基準、品質管理技術を全面的に投下。社内の安全基準が格段に進歩を遂げていることも付け加えておきたい。

 日本国内の工場でJWL・JWL-T技術基準に基づいたテストを厳しく実施する。機能に直結する応力分散の解析に関しても、設計段階から3〜4ヶ月かけてじっくり進められる。

 製造こそ海外で行なうが、製造工程における品質管理の幅をコントロールすることで、現在のようなMID思想が息づく商品を安定供給できるようになった。日本の技術レベルの高さをダイレクトに投入することで“モノづくりのできる”会社へとシフトし、現在のMIDへと大きく転換できたのだ

 極論だが、世の中には9回試験に落ちたとしても1度だけクリアできれば流通するホイールも多々ある。しかし、MIDの目指すモノづくりの基準は、10回強度試験をすれば10回ともクリアするというハードルの高いモノづくりだ。

全体の95%が海外生産ホイールという事実

 いま一度、確認しておきたい。“MID(マルカ・インテリジェント・デザイン)”とはマルカサービスがメーカーとして生産されたものに対する責任感にも似たブランドコンセプトのこと。しかも“インテリジェント(=知性)”は、強度や安全性などを担保したインダストリアル(工業製品)の上に成り立っている。

 このインテリジェントにはオリジナルを生み出す専門デザイナーを社内に抱えていることからも、コダワリの深さはわかってもらえると思う。しかも買い求めやすい価格がMIDの魅力。

 MIDが掲げるプライオリティ(優先順位)は、まず「安全・安心」だ。これまでにも何度も登場するキーワードだが、なぜそこまで安全・安心を言い続けるのだろうか。それは残念ながらそのレベルに達していないホイールが、世の中に数多く流通してしまっていることへの懸念があるため。日本で1年間に流通するホイール数は、約1200万本を数えるという。そのうちの95%、1000万本近くは海外生産の廉価版ホイール…という実情がそこにある。

安全性ありきの製造プロセス

 クルマというのは機能面だけでなく、デザインでも人気が左右される趣味性の高い乗り物。なかでもホイールは、クルマが走行する上でとても重要なパーツのひとつ。それだけに安全・安心の担保は買う側の人間にとっては欠かせないのだが、我々消費者はついデザインや価格など表面的なことだけを追いかけがち。安全面について考えることを忘れてしまっている現状がある。

 その点マルカサービスは、工業デザインに安全・安心への二重チェックを施し、まとめ上げるというMIDの企業理念でモノづくりをしている。妥協するのではなく、安全・安心を高レベルでキープしつつ技術開発的アプローチもクリアし、目指したいホイール製品へと地道に近付けている。製造するメーカーのモノづくりに対する企業理念こそがこの「MID」なのだ。

 またMIDのコンセプトでもある「インテリジェント」を、いわゆるカタチだけをマネしたものと一緒にしてもらっては大間違い。大前提としての安全・安心の基準をクリアした上で、機能的にも魅力的なデザインとして生産する。ただデザインだけをイマドキに仕立てたものとは、目指しているステージが違うと言えるだろう。

 MIDのホイールが魅力的なコストを実現できているのは、紛れもなく海外工場での生産によるところが大きい。というのも、海外では製造工場に税制上の優遇処置があり、素材となる材料費も安いためだ。しかも同じサイズのホイールを一挙に大量生産できるため生産のための段取りや、金型の変更をするなどの手間も大幅にカットできる。生産効率が非常に高いからこそ成立している価格とも言える。

「一瞬たりとも“安全・安心”から目を逸らしません」

 これまでのマルカサービスのやり方からMID思想へと大きく舵を切ったことにより、大きく変わったもうひとつの要素として、ひとつのホイールを、軽カー、セダン、ミニバン…と全ジャンルに網羅しようとしていた当時の姿に対して、MIDでは、軽カー、SUV、セダンなどを各カテゴリーに分けてブランド展開しているのも大きいだろう。

 MIDには、スノー、カジュアル、ハイエンドと3段階のホイール展開があり、特に数あるシリーズの中でも、「RMP」、RMPから派生した「RMPレーシング」、SUV向けの「ナイトロ」、「ガルシア」、「ヴァーテックワン」というハイエンドシリーズを揃えている。この5ブランドはMIDが誇るハイエンドをターゲットとしたブランドだ。

 「安全・安心は当然、根本にあります。そこにデザイン的トレンドを注入し、さらに新車のトレンドにもマッチさせる。そこは変わりません。価格的なメリットを生かし、品質にもデザインにも妥協しないホイールを生み出していきたいです」と、MIDの責任者:福野営業部長。しかも「一瞬たりとも“安全・安心”から目を逸らすことはない」と言い切ってくれた。

 上記ハイエンドシリーズに加え、スノーシーズン用の高コストパフォーマンスのホイールも数多く展開するMIDだが、“安全・安心”の基準はその末端に至るまでいささかも変わらない。ユーザーに安全・安心なホイールを届けることは企業責任と捉え、手間を価格に転嫁しないというポリシーを貫いている。デザインは消費者それぞれ好き嫌いの部分もあるが、“安全・安心”だけは、どのモデルでも欠かせない不変の必須事項なのだ。

 商品価格が安いことは何よりも魅力だが、命を乗せて走っているタイヤ&ホイールだからこそ“安全・安心”を発し続けることで、我々エンドユーザーの商品に対する意識が深まることを願っているように感じる。大マジメにモノづくりに向き合うメーカーを少しでも応援できるよう、我々消費者もしっかりと物の良し悪しを見極める目を持たなければならない。

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