クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • OUTDOOR
  • 悪路無敵の「ランクル70」! 買うなら「丸目の旧70」か「角目の再販70」か徹底比較した
OUTDOOR
share:

悪路無敵の「ランクル70」! 買うなら「丸目の旧70」か「角目の再販70」か徹底比較した

投稿日:

TEXT: 佐藤知範  PHOTO: Auto Messe Web編集部、TOYOTA、O.G BASE

ランクル70の中古車価格は決して安くないが…

 さて気になる中古車相場だ。ここ数ヶ月はコロナの影響でやや下がり気味ながら、大きな値崩れは起こしていない。

「旧70後期(1999年~)の4ドアセミロングで250万円~300万円、再販70の4ドアセミロングで300万円~350万円あたり。両車の差は50万円ほどで、年式から考えるとその差はかなり小さい。15年落ち以下のクルマと、5~6年落ちのクルマが50万円くらいしか変わらないということですからね」と小倉さん。

 参考までにそれぞれの新車価格を紹介すると、旧70後期・4ドアセミロングは約260万円~325万円、再販70の4ドアセミロングは360万円。驚異的なことに現在の中古車相場と同価格帯だ。いかにランクル70が人気なのかよく分かる。

 いずれにせよ、旧70も再販70も予算が100万円、200万円レベルでは難しい。「キャンプ場で目立てるから欲しい」と思っても、そうやすやすと買えるクルマではないのだ。

 しかしランクル70は耐久性の高さがウリ。オーストラリアの砂漠で数十年酷使されても音を上げないタフネスっぷりこそ真骨頂である。普通の中古車であれば「走行10万kmオーバーはやめておこう」となっても、ランクルなら「10万km? ちょうど慣らしが終わったところか」というのがファンの間では常識(!?)なのだとか。

「基本的に10万kmオーバーもまったく問題ありません。そもそもランクル70で10万km以下はめったにありませんしね。たとえ30万km~40km走っていたとしても、定期的に適切なメンテナンスを受けているタマであれば、まだまだ全然乗れると思います」。

広くて使い勝手のいい4ドアセミロングが狙い目

 さてどっちのランクル70を狙うか。ディーゼルがいいなら必然的に旧70になるし、ガソリン車が欲しければ再販70しかない。あとは顔の好みや年式の新しさ/古さ、そしてボディタイプで候補を絞っていく感じになる。

 ファミリーで使ったり車中泊を考えているなら、4ドアセミロングがおすすめ。今どきのミニバンなどに比べると決して居住スペースは広くないが、後席に人を乗せた上で荷物もしっかり積める。ランクル70の中では最も中古車流通量が多く、旧70からも再販70からも選べるのがメリット。

 2ドアショート/ミドルもそこそこタマ数はあるが、室内が狭いので4~5人で出かけるには向かない。特にショートの後席はオマケ程度と考えた方がよく、折り畳んで使うのが基本。1~2人でアウトドアを楽しむ用途ならいいだろう。

 ダブルキャブピックアップは、ピックアップ好きには堪らないスタイリングが魅力だ。しかしホイールベースが3180ミリと非常に長く、取り回しは悪い。

 最小回転半径は驚異の7.2メートル。4トントラック並みだ。正直、ビギナーにはおすすめできない。

頑丈なランクルとはいえ旧70はトラブル例もあり

 旧70と再販70では年式にかなり開きがある。最低でも10年、最長では30年違う。旧70を選ぶ際に一番心配になるのは「古いけどホントに大丈夫?」というところだろう。
「旧70は当たり外れが大きい。パッと見はキレイなのに中身はボロボロということもあります。興味本位で買ったはいいけど、トラブルが多発してどうにもならない、と当社に駆け込んで来るお客様もけっこう多いんです」と小倉さん。

 なお、これまでC.D.Pシズオカに持ち込まれた旧70のトラブル実例は以下の通り。
◆ラジエター不良でオーバーヒート。シリンダー交換になった
◆フロアが錆び、座席がめり込むように下がってしまった
◆燃料タンクのマウントが劣化し、タンクが落下した
◆突然クラッチが切れなくなった
◆ショックアブソーバーの下半分が腐り落ちていた

 こういったクルマでは修理費用がかなり掛かる。1つ部品を交換すればOKというものは稀で、たいていは周辺やその他も含めてレストアのように大規模な補修が必要になるからだ。

「きちんと乗れるようになるには、車両代以上のお金が掛かるのも珍しくない。安い中古車がダメというわけではありませんが、たとえば200万円で買って修理に150万円掛かった場合、最初から程度のいい300万円のタマを買ったほうが良かった、ということもあります」。

 それでも直ったならまだいい方だ。旧70は販売終了から15年以上が経過しており、純正部品に欠品が出始めている。再販70用があるじゃないかと思うかもだが、前まわりやエンジン関係など、旧70と再販70で違う部分のパーツは共用できない。そうした場合は中古部品や他車種用部品、アフターの汎用品などで何とか対応できれば……という感じになる。

「しかしどうにもならないモノもあり、たとえばサンルーフのゴムパッキンなんかは新品が手に入らず、中古品なども使えない。ココが劣化して雨漏りするようになると、根本的には直せません。最終的には無理矢理コーキングして、サンルーフを開けられないようにするしかないです」。

 ということで、旧70を選ぶなら慎重になる必要がある。じっくり検討するのはもちろん、信頼できる店で買うというのも重要だ。一般的な販売店よりも、四駆系に詳しい店の方が何かと心強い。評判や実績などもチェックし、購入後も長く付き合っていけそうなところを探そう。

123

 

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS