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走行距離わずか730kmの「マツダR360」が発掘! 「お宝すぎる」その中身とは

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TEXT: Auto Messe Web編集部 米澤 徹 PHOTO: Auto Messe Web編集部 米澤 徹、マツダ、自工会

スライド式ウインドウを持つ初期モデル

 話を戻そう。オートロマンが参考出品していた1960年式のR360クーペは、初期モデルの後期型。全長はわずか2980mmと小さい

 主な特徴は、運転席側にしかないワイパー、アクリル製スライド式ドアウインドウ、ヘッドランプリム、ボンネットフード、エンジンフード、ドアサッシにアルミ合金製がおごられていた。たった16馬力しかないエンジンの性能を活かすための軽量化は隅々におよんでいた。初期型のみ設定がされたスライド式ウインドウを持つマツダR360クーペ

 さらに後期型になるとアルミ製ホイールキャップに2本のリブが入る。初期型はごくごくプレーンなデザインだったが、キャップの脱落対策としてこのリブを採用することが仕様変更の目的だったとも言われている。アルミ製ホイールキャップに2本のリブが入っている初期型の中期モデルのマツダR360クーペ

 上記でも触れたスライド式の窓であること自体が実は非常にレア。というのも発売当初からスライド式ウインドウへの苦言が多かったそう。そこで半年間ほど製造したところで、車検や整備でディーラーに入ってくると「サービス」と称して強引(?)に巻き上げ式に変えていったとか。よってスライド式のウインドウを持つ車両が現存している台数は極めて稀であるそうだ。初期型のマツダR360クーペに採用されたスライド式ウインドウ

高島屋の包装紙のようなシートは純正オプションだった!

 内装に目を向けると、老舗デパートで使われてそうな、可愛らしい薔薇柄シートカバーがインパクトに目を奪われる。ひょっとして前オーナーの手作りか? 気になってオートロマン代表の諸井さんに尋ねると衝撃的な言葉が返ってきた。マツダR360クーペにオプション設定された花柄のシートカバー

「じつはこれ、純正オプションなんです。当時のカタログ画像も見せて頂いたのですが、本当に掲載されていて私も驚きました。ラジオは組み込まれていますが、当時のオプション品ですね。他にも扇風機やハンドルカバーなど譲って頂きました」とのこと。マツダR360クーペが出た当時のカタログ

新車時のオリジナル塗装が残っていた理由とは?

 クルマの詳細を尋ねていくうちに、いわゆる「納屋モノ(物件)」だったと言うことがわかった。なるほど、長い間紫外線を受けていないからこそ、シートに焼けがなく、当時の塗装が生きているというわけか。

「前オーナーさんは、約20年前にほぼ今の状態で譲り受けたそうです。その方はホンダ設立時から1964年迄の全シリーズの車両を所有する(総数300台)筋金入りのコレクターさんで、 ノンレストア車と、フルレストア車の両バージョンを揃えています。

 ですが、2019年の台風の影響で保管していた自宅の屋根から雨漏りがしてきちゃったんです。そうそう簡単に避難させる場所も見つからず……、ちょうどR360クーペを移動すると10台が置けるスペースが確保できると言うことで、泣く泣く手放すことになり、私のところにやってきました」(諸井さん)。マツダR360のリアビュー

 多くの場合、この手のクルマを入手するとレストアに入れてしまうものだ。そうなると全塗装もするケースが多いが、このようにオリジナルペイントが残っているというのは、仮に変色があったとしてもペイントそのものが貴重で価値がある。20年前に譲り受けたままの姿を残していることに、前オーナーさんの愛情が伝わってくる。ノンレストアもののマツダR360クーペ

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