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ジムニーのガチライバル誕生! 超絶ワイルド化したタフトの「コンセプトカー」の市販を熱望

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TEXT: Auto Messe Web編集部 杉本 大輔  PHOTO: 内田 俊輔

メーカー自らが「超本気」で仕上げた2021年仕様のカスタマイズ軽自動車

 現在開催中の「バーチャルオートサロン2021」。これは毎年多くのギャラリーを集めている、年初お馴染みの自動車カスタマイズカーショー「東京オートサロン」のオンライン版なのだが、例年「リアル版」に出展していたダイハツは、5台の最新カスタマイズカーを提案。

 ブース(サイト)全体のコンセプトは「ダイハツヴィレッジ カラフルカーニバル〜新しい楽しみ方見つけちゃおう〜」。同社が東京モーターショー2019から掲げている「ダイハツヴィレジ」という世界観において「クルマを介して人が集まる」というコンセプトのもとデモカーを作成、様々なコンテンツを提案するというものだ。今回はその中から軽クロスオーバーモデルとして昨年登場した「タフト」をベースにしたコンセプトカー「クロスフィールドVer.」に注目する。

いま流行しつつある「オフロード軽」の「ど真ん中」仕様

 ライフスタイルをアクティブに楽しむ人の「相棒」的役割を想定されているタフト。「単に幹線道路を走るのではなく、ちょっぴり険しい道に入ったらいつもと違う景色が見られる」そんなワクワク感を楽しんで貰いたい、という考えのもと作られたのが今回のコンセプトカー。いま大流行中のアウトドアレジャーで、活躍すること間違いナシのスタイリングに仕上がっている。

「ご存知の通り、タフトはオフロードテイストの意匠がポイント。そんなタフトのキャラクターをもっと強めていこう、というのがコンセプトカーを製作する上での軸になりました」とは、ここ数年カスタマイズ系のコンセプトカー製作において、中心的役割を果たしている同社デザイナーのコメント。

 同じ軽自動車だとジャンルはスズキ・ジムニーが「横綱」的存在。だが今回のタフトは、それに負けない迫力を纏う事に成功している。それを叶えた秘密が足元だろう。タイヤはヨコハマの「ジオランダーM/T」、そこにレイズのホイール「チームデイトナ」を合わせている。

 タイヤサイズは175/80R16で、これはジムニー純正のそれと全く同じ。ノーマルのタフトだとこのサイズは収まらないが、コンセプトカーという免罪符(?)のもと、バンパーとサイドのロッカー部分を大胆にカットしてタイヤをねじ込んでいる。

「あくまでも自分の主観ですが、メーカーが作るコンセプトカーはどうしても“優等生”にまとめがち。例年通りのリアルな会場で、実車を生で見て貰うならそれでも構いませんが、今回の舞台はバーチャル。スマートフォンやパソコンの画面でタフトを見た時もその迫力を感じて欲しい、そして“映え”たい、という想いからこのセッティングを実現しました」。

 そのバンパーの意匠に合わせてグリルガードやスキッドプレートもイチから製作。そこへ追加したウインチは、アメリカに本拠地を構え、世界中の四駆ファンから愛されている「WARN」製をチョイス。それも「本物感」を追求したゆえんだという。

 リアバンパーも同様に大胆にカット。同色で塗られているので判りづらくはなっているが、バンパーのように見えている部分のほとんどはリアゲート。バンパーとして残っているのは、牽引フックが付けられている部分の厚みだけだという。タフトの場合バンパー裏、他の車種ならスペアタイヤが収まっている部分には「サブトランク」が奢られているのがウリだが、それも思い切って排した。

 代わりに投入されたのが、サイレンサーを中央に配したワンオフマフラー。センターレイアウトにしているのは「とにかくワイルドに、カッコよく見せたかった」ため。実はこの手法、フレーム車を採用している本格クロカンなどで、デーパーチャーアングルを稼ぐためによく使われている。タフトでもそのワイルドさを演出すべく、同様の処理をしたという。なおテールレンズにはヘッドライト同様に格子状のカバーがセットされていた。

 もし“リアル”なオートサロンが開催されていたら現場では「このまま販売して欲しい」「用品としてパーツを出さないのか」という声が多数寄せられそうだが、そこは自動車メーカー。「あくまでもコンセプトカーで、軽の規格を越えてしまうパーツの販売はない」とのこと。が、販売予定のパーツも装着されていた。それがルーフキャリアだ。これも昨今のアウトドアブームと相まって人気のアイテムだが、タフト用(オプション)として近日登場とのこと。

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