「理想」と「現実」の致命的すぎるギャップ! にわか「旧車」オーナーが突き当たる「7つの壁」 (2/2ページ)

ブレーキの効きが悪く「クルマが止まらない」

 ブレーキのブースターというのは、原理は非常にシンプルなので1960年代には装備されていた。それでもサイズが小さくて役不足だったし、そもそものブレーキ自体が効かなかった。1990年代でも効きがいいか悪いかは評価のひとつで、買ったらすぐに社外のブレーキパッドに交換していたほど。

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憧れだけで所有すると大変なことになることも。故障やトラブルの覚悟を持つことが大切画像はこちら さらに古ければ推して知るべしだ。ただ、昔はガッツリ強く踏むのは当たり前で、なんとか効かせることはできた。ちなみに日産だとMK63というキャリパーがあったが、これだとブースターの容量拡大とセットにすれば今のクルマぐらいは効いた。

サスやデフの性能が低くとにかく「クルマを曲げにくい」

 今乗るなら、タイヤは現在の性能のものになるのでグリップ力はアップする。ただ当時のサスペンションなどは性能が低いため、きれいに曲がるというか曲げるのが難しかった。とくに初期のFFだと、ハンドルを切ってアクセルを踏むとトルクステアが起き暴れるので押さえ込むのが大変。憧れだけで所有すると大変なことになることも。故障やトラブルの覚悟を持つことが大切画像はこちら 一方、FRも今のイメージだとアクセルを踏めばお尻が出てきて自由自在のようなイメージがあるが、オープンデフと当時のサスとの組み合わせではそんな感じはなかった。後ろから押してくれる感はありつつも、ただフツーに曲がる感じ。

「乗り心地はよくないし、うるさいし、臭い」

 振動、そしてノイズが大きいのは当然のこと。遮音技術が発達してなかったから当然だが、乗り心地に関しても、サスペンションはよくないし、シート自体が長く乗っていると腰が痛くなったりして大変だった。憧れだけで所有すると大変なことになることも。故障やトラブルの覚悟を持つことが大切画像はこちら よく考えれば、日本車で腰が痛くなりにくくなったのは最近のことではないだろうか。また、エンジンからのブローバイか排気ガスがわずかながら漏れていたのか、なにやら燃えているニオイが漂ってくるのも珍しいことではなかった。

味はあったが「エンジンは回らないし、シフトも入らない」

 エンジンについても1970年頃のものは名機として紹介されることが多い。どれもが素敵な伝説を持っているように思えてくるが、そのほとんどはなんだかなぁ、というレベル。今のエンジンに慣れてしまっているとなおさらだ。ハコスカ、フェアレディZなどのL型は上まで回らない眠い感じだったし、トヨタの2T-Gしかり。ただ、伝説になっているのは、チューニングすると豹変したりしたからというのはある。憧れだけで所有すると大変なことになることも。故障やトラブルの覚悟を持つことが大切画像はこちら またシフトもスコスコ入らないクルマも多く、ニュートラルでの吹かしやダブルクラッチなどのテクを駆使して入れる。FFともなるとワイヤーで引っ張っている感がバリバリで、どこに入っているのかわからないクルマもあった。さらにヘタってくると、突然ギヤ抜けしてビックリなんてことも。憧れだけで所有すると大変なことになることも。故障やトラブルの覚悟を持つことが大切画像はこちら

 以上、夢のない話かもしれないが、事実は事実。旧車の魅力というのは、コツを覚えて乗りこなすことにある。いわば達成感といったらいいだろうか。乗馬やバイクに似たところがあるのかもしれない。楽チンしたい奴はSUVやミニバンでも乗ってろ、ぐらいの気概をもつのも旧車乗りとしては大切なことだ。楽じゃないけどそこがまた楽しい。そう思えれば立派な旧車乗りだ。

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