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これぞ長寿の秘訣! 低走行・極上旧車の「運動不足」を解消する「準備体操」とは

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TEXT: GT-Rマガジン編集部(GT-R Magazine)  PHOTO: GT-Rマガジン編集部

クルマにもウォームアップは必要となる

 では、久々に愛車を稼働させる際、何に気を付けるべきなのだろうか。

 クルマに乗っていれば何の前触れもなく突然起こるトラブルもあるが、ちょっとした「違和感」が危険を知らせてくれる場合もある。定期的に愛車に乗っている方ならば、異変にも気付きやすいと思う。しかし、月に数回程度しか動かす機会がない場合は、前回乗ったときの印象がリセットされて「新鮮」な乗り味に感じてしまい、違いに気付きにくくなることもある。クルマから発せられる情報を的確にキャッチし、ちょっとした変化も敏感に感じ取れるようになりたいものだ。

「暖機運転」に関しては諸説あり、具体的にこれが正解というモノは存在しない。ただし、ひとつ言えるのは、停車したままアイドリングでエンジンを暖めるだけでは不十分であり、クルマ全体をしっかりとウォームアップさせることが大切ということだ。マニュアル車の場合、トランスミッションの暖機具合はシフトを操作する手の感触を通して感じ取ることができる。いつもより入りにくいと感じるときは、ギヤもオイルも暖まり切っていない証拠。スムーズに入るようになれば準備完了で、その際にはエンジンも適正温度になっているだろう。

 エンジンはある程度高回転まで回したほうが調子が良くなるという説もあるが、各部が暖まり切っていないうちにコレをやるのは御法度だ。「久々に動かしたから上までシッカリと回してあげないと」という焦りは、クルマを傷めるのみならず、事故を起こすリスクも高まる。いつも乗っている人より、たまに乗る人のほうが事故を起こしやすいと言われている。それは運転スキルの問題だけではなく、人間がクルマに慣れる前に無理をしてしまうのが原因だ。

 例えばスカイラインGT-Rのような高性能車は、ドライバーのウォームアップが完了していないとミスを犯しやすくなる。久しぶりに愛車を動かすという場合は、できれば短時間/短距離ではなく、ある程度の時間を掛けてドライブしたい。そうすることでクルマとの対話もでき、愛車の魅力を再認識することになるだろう。

クルマに優しい運転がコンディション維持のコツ

 長く良好なコンディションに保つには、優しい運転をするのが一番。以前、GT-Rの開発に携わったテストパイロットの加藤博義氏に、クルマを長持ちさせるドライビングのコツを聞いたことがる。「駆動系に一番負荷が掛かるのは停止状態から発進するとき。1.5t以上の車体が動き出すために必要なエネルギーは皆さんが思うよりも遥かに大きいのです。クラッチミートしてすぐにガバっとアクセルを開けるのはいただいけない。いつもアクセルを踏む右足がタコメーターの針の動きを追い越さないように運転することを心掛けています」と教えてくれた。

 その言葉通り、タコメーターの動きとアクセル開度がシンクロするように操作すると、いつもより滑らかに走らせることができてクルマとの一体感も増す。ゆったりとしたペースで走ってもじつに気持ちが良い。さらに付け加えれば、走行中は水温や油温、ターボ車であるならブーストだけでなく、できれば電圧計や油圧計などを装着してチェックするのもいいだろう。正常なときの数値を覚えておくことで、些細なトラブルも早期に発見できるようになるからだ。

 大好きなクルマを所有し続けることは素晴らしい。しかし、ただ所有するだけでなく「乗り続ける」ことはもっと素晴らしい。そのためにちょっとした手間や心掛けひとつで、長くコンディションを維持できると考えておきたい。

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