「西部警察」に憧れて警察官に! 愛車はもちろんDR30スカイライン! 両方の夢を叶えたオーナーの物語 (1/2ページ)

「西部警察」に憧れて警察官に! 愛車はもちろんDR30スカイライン! 両方の夢を叶えたオーナーの物語

先輩からの教えがきっかけでR30購入を決意!

 日本を代表する名車のひとつである、日産スカイライン。プリンス自動車が1957年に発売し、現在新車として発売中の13代目まで、60年以上に渡って多くのファンに愛されている。今回は、6代目となるR30型を2台所有する前田丈彦さんの愛車とのエピソードを紹介しよう。

小中学生のころは刑事ドラマとクルマに夢中

「地元は田舎だったので、小中学生のころは楽しみのひとつがクルマでした。変わったクルマが街を走っていると、1週間はその話題で盛り上がりましたね」と前田さんは当時を振り返る。昭和50年代中盤のころだった。

 また、そのころはテレビドラマで大都会や西部警察といった、大人気刑事ドラマが放映されていた。前田さんも当然ハマり、クラスメイトとドラマの内容で盛り上がったそう。「当時、東京は本当に危険なところで、凶悪犯を逮捕するため、ドラマに登場するスカイラインやフェアレディZのような特別なパトカーが必要なのだと信じていましたね」と笑う。

思い出を語る前田さん 西部警察といえば、日産スカイラインやフェアレディZをベースにした特殊なパトカーが活躍するドラマ。子供心に、このようなパトカーが本当に活躍していると思っていたようだ。楽しい学生生活を送り、卒業文集には新日本プロレスのプロレスラーになりたい、オレたちひょうきん族などのテレビ番組に出たいといった、当時流行っていたことを夢として書く友人が多かったそう。もちろん、西部警察に憧れて夢に“警察官”と書く同級生も。前田さんもそのひとりだったそうだ。

 ときは流れて、大学進学のために上京する。厳しくも楽しい学生生活を満喫して進路を考え始めたときに、小中学生のころからの夢だった警察官の採用試験を受験し、見事に合格。憧れだった警察官になることができたのだ。

「その当時はあぶない刑事のようなスタイリッシュな刑事とか、西部警察のようにショットガンを持つ刑事がいる東京で警察官になるんだ、と思っていました。そして、ドラマで見たスカイラインやフェアレディZは存在しないとしても、そういった特殊任務向けの特別な警察車両はあるんだろうと思っていましたが、それもありませんでしたね。当然なのですが」と、警察官になりたてのころのことを振り返ってくれた。そして、“普通”のパトカーに乗るようになった際、現在の愛車であるスカイラインの維持にもつながる大事なことを先輩に教わる。

国民の皆さまからお預かりする警察車両を大事にすること

「機動隊で勤務していたころに、あまり年齢の変わらない先輩が、パトカーをすごくきれいに手入れをされていました。ボディだけではなく、エンジンルームやタイヤハウスの中までです。なぜそこまでするのだろう? と質問すると、『警察の車両は、何百万円も何千万円もするようなクルマ。そして、これは自分のクルマでも、警察が買ったクルマでもない。国民の皆さまからこのクルマを使って、私たちを守ってください、と付託を受けてお預かりしているんだ。だから耐用年数を迎える日であっても、新車のようにキレイな状態を維持していなければならない。エンジンルームやタイヤハウスの中も、ピカピカに手入れをしなさい』と教えられました。そのときの言葉は、後輩たちにも伝え、今でも受け継がれています」

 先輩から教えてもらったクルマを大切に扱うという考え方は、自分の愛車購入、いまも乗るR30スカイラインを手に入れるきっかけにもなったそうだ。80年代の古いクルマであり、普通なら大変なメンテナンスやリフレッシュが必要になる。しかし、小まめに手入れをしていけば、気にせず乗れるのではないか? と思ったそう。

 そして、憧れだったR30の購入を検討し始め、R30の専門誌を熟読。自分でも乗れそうだと判断し、専門誌に掲載されていたR30専門店のユーティリタスを訪れた。そのとき、出会ったのが現在の愛車となっている4ドアのシルバー2トーンだった。

読みふけった専門誌

「値段を釣り上げるわけでもなく、きちんと適正価格を提示してくれました。クルマのことを丁寧に説明してくれましたし、古いですがまだまだ安心して乗れますよ、とのことだったので、購入を決意しました」

最初に購入した4ドアのターボRS

 そのときは結婚もしており、当時流行っていたこともあってY32グロリアに乗っていたという。デザインも気に入っていて、奥さまもお気に入りだったそう。ある日突然、グロリアで出かけて、R30スカイラインに買い替えて帰宅。奥さまへの相談もなく、R30への乗り換えを決めていたそうだ。

4ドアのリヤビュー

「帰宅して車庫へしまっていると、奥さまから『そのクルマはなに?』と……。『なぜひと言も相談なく買ったの?』と、ひと通りご指導いただきました(笑)。妻からしてみればグロリアはもちろん、レクサスやセルシオなど高級車のほうがいいに決まっていますよね。ですが、オートマ車だしとか、エアコンもきちんと利く、なんて話をしていたら『あなたはなんの話をしているの?』と。2カ月くらいは文句を言われましたが、なんとか収まりました」と購入当時のエピソードを教えてくれた。

AT仕様のインパネ

憧れだった赤の2トーンと運命の出会いを果たす

 そして、もう1台の愛車となる赤2トーンの2ドアと出会うことになる。4ドアのシルバーに乗って、2年くらいしてからの出来事だった。

2ドアのターボRS

「4ドアを購入したお店から、当時走行距離が4万9000km程度の状態のいい赤2トーンの2ドアを買い取り、販売することになったと教えてもらったのです。私が昔、赤の2トーンもいいですね、と言っていたことを覚えていたようで。ですが、お金もないですし、駐車場もない。でもどうしても欲しい。お酒も飲めないですしタバコも吸わないですから、無駄遣いもしてませんし、ちょっと借金はしますが2台目を買わせてほしいと、今回はちゃんと相談しました。程度のいい赤の2トーンは、滅多に出てこないと説得して」

2ドアのリヤビュー

 そして、ついに2台目となる赤2トーンの2ドアクーペを手に入れた。こちらはより走りが楽しめる5速MT車だ。駐車場問題は、デパートで使われていたという2段の機械式駐車場を中古で購入することで解決。設置工事をしていたときにご近所の方からは、もう1台買われるんですね、エコカーですか? なんて聞かれましたが、まさかの同じクルマで驚かれたそうだ。

2ドアのインパネ

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