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鬼才が手がけた「いすゞ117クーペ」! プロが今なお「空前絶後のデザイン」と断言する理由とは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/日本自動車工業会

スペックでは語れない日本車離れしたエレガントな趣が味わえた

 最初に搭載されたエンジンはツインチョークソレックス×2基のDOHC・1584cc、G161型(120ps/14.5kg−m)だった。国産初の電子制御燃料噴射装置(いすゞでの呼び名はECGI)搭載車であったり、最初のメーターパネルは台湾産の楠を使っていた。1973年にマイナーチェンジを行った中期型の117クーペの透視図

 あるいはハンドメイド時代と量産型との構造の違いや変遷とか、エンジン排気量は角目の最終型(☆☆=スターシリーズ)で2L(1949cc)になったなど、王道のクルマ紹介の部分はほとんど割愛させていただいている。関心がおありの方はそういった方面の資料に当たって知見をより充たしていただきたい。1977年にヘッドライトが角目になった後期型のいすゞ117クーペ

 島崎七生人目線で書かせていただくと、いすゞ117クーペというと、やはり古今東西のクーペのなかでも傑出した非の打ちどころが皆無のスタイリングと、そのことによる日本車離れしたエレガントな趣が味わえたことが最大の魅力だったと思う。

 とはいえ、自分のクルマを手放して以来、再度117クーペに乗る機会はなく、今乗ったらいったいどんな印象を持つのだろう? とも思う。おそらく仕事で現代のそれも最新のクルマの試乗をしている身にとって、とくに乗り心地やボディ剛性、パワーフィールなど「えっ!?」と思うところが多々ありそうな気もする。いすゞ117クーペの取扱説明書 だが、何者にも代え難い……どころか、117クーペのあの唯一無二のスタイリングは、世の中のクーペと呼ばれるクルマのうちでも最高ランクの美しさなのではないだろうか。あのG・ジウジアーロのスタイルに魅了されて、生まれ変われたらまた新車で乗りたい……と元オーナーが思わせられるほどなのだから。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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