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気分はルパン三世! チンクエチェントの皮を被った電気自動車「500ev」に乗った

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: チンクエチェント博物館/高桑秀典/Auto Messe Web編集部 米澤 徹

販売やアフターメンテナンスも全国展開

 車両の展示および販売協力、アフターメンテナンスまでを幅広く対応してくれるクラシケディーラー(パートナー拠点)は、ガレーヂ伊太利屋(東京都江東区有明)、フィアット岐阜(岐阜県岐阜市)、フィアット京都(京都府京都市)の3拠点。アフターメンテナンスを中心に、きめ細かくサポートをしてくれるクラシケサービス(同じくパートナー拠点)として、ロッソカーズ(山形県鶴岡市)、トゥルッコ川口(埼玉県川口市)、トライ フォー ポイント(静岡県伊豆の国市)、スティルベーシック(静岡県静岡市)、アクト オート サロン(愛知県蒲郡市)、トゥルッコ名古屋(愛知県名古屋市)、ガレージ プレアデス(愛知県名古屋市)、ベーシックベーネニワ(岐阜県可児市)、レッドポイント(岐阜県各務原市)、オートマイスター(大阪府大阪市)、カーショップトリミ(佐賀県三養基郡みやき町)がある。

いまでも外装新品パーツがあるヌォーヴァ 500

 これだけのサービス体制が整っていれば、安心して購入できるだろう。 チンクエチェント博物館代表の伊藤精朗さんは、取材当日に、このように話してくれた。

「博物館の構想は30年前から考え、10年かかって準備し、20年前にオープンしました。ここ最近は、オンライン博物館としてYouTubeで配信しています。皆さん、SNSも熱意を持って見てくださっているので、博物館プロデュース車両のことをよくご存じです」チンクエチェント博物館

「いま、博物館プロデュース車両を買うということは、ペットを飼って、大切にするのと同じことだと言えます。パートナー拠点が各地にあるので、地元のペットショップや動物病院に行くのと同じような感覚で博物館プロデュース車両を購入、維持し、長く付き合っていただければと思います」チンクエチェント博物館

「どこで買っても同じですが、やはり、フィアットのディーラーで買うというのは安心感がありますね。その一方で、博物館のブランドや、ユーザー側に博物館から買うべきという気持ちもありますので、600ムルティプラとかにも力を入れているチンクエチェント博物館では、初期モデルをはじめとするマニアックなモデルも扱っています。500evの乗り方の指南もしていますよ」チンクエチェント博物館

「2年前にチンクエチェント博物館を山形から戻したわけですが、そのタイミングは日本でフィアット ヌォーヴァ 500が欲しくても売り物がない、イタリアではフィアット ヌォーヴァ 500が朽ちていくという話が耳に入ってきました。それで保存活動を開始し、フィアット ヌォーヴァ 500を買い始めました。現在、毎月4台ペースで博物館プロデュース車両がコンスタントに日本に入ってきています」チンクエチェント博物館

「カワイイし、エコだし、クラシックのわりには安いし、いまの世の中にもマッチしているし、というフィアット ヌォーヴァ 500は、構造がシンプルなのでDIYに対応可能です。そして、いまでもパーツがあるので、お金をかければキレイになります。キレイにしていく、ということは5年10年20年スパンでクルマをみるか、みないかという話になりますけどね」チンクエチェント博物館

「フィアット ヌォーヴァ 500は、量産効果でまだ外装の新品パーツが出るんですよ。例えば、フロントマスクもDタイプ用とか、そういった細かいものまで出てきます。当時のファブリックと同じ生地も作っています。機関系のパーツも出ます。フィアットの色(純正カラー)で塗ることも可能です」

「250~300万円のガソリンエンジン仕様車も500evもクルマとしての楽しさは変わりません。どのクルマを選ぶか、という選択時に介在するのは、ユーザーさんと博物館プロデュース車両とのマッチングだけですね」

「皆さん、まず、ボディカラーから選びます。丸メーターが人気で、いまでもルパン三世の影響が大きいですね。博物館プロデュース車両をチェックしてみたら、しょぼかった……って言われないように、つねに品質をアップしています」チンクエチェント博物館

「チンクエチェントは、新旧で揃える人が多いですね。博物館プロデュース車両とともに現行型フィアット 500を所有している方が複数います。博物館プロデュース車両とインフラを取り巻くさまざまなものが、今後、この国で自動車趣味を楽しむ際に必要となる要素と合致していると言えます。とりあえず、乗ってみたら? とお伝えしたいですね」

ここでしか見られない稀少なモデルを展示中

 最後に事前予約制となるチンクエチェント博物館の展示車両ついて列記しておきたい。

FIAT 500 A(TOPOLINO)/1936年
FIAT NUOVA 500(PRIMA SERIE)/1957年(最初期モノ、窓が開かないふたり乗り)
FIAT NUOVA 500 USA/1959年(アメリカにあった個体をイタリアにてレストア)
FIAT 500 GHIA JOLLY/1959年
FIAT NUOVA 500 SPORT/1959年
FIAT 500 GIARDINIERA/1960年
FIAT ABARTH 695 SS ASSETTO CORSA/1966年
CHOCOLATE COATED FIAT 500/2005年

 注目はCHOCOLATE COATED FIAT 500で、愛・地球博にて展示された個体。トリノで有名なものはチョコレートとフィアットということで、それを融合させたチョコチンクとなっている。ホワイトチョコ&ヘーゼルナッツにてボディがコーティングされている、イタリア政府から進呈された特別なモデルだ。チンクエチェント博物館

 博物館プロデュース車両をゲットするために訪問しつつ、貴重な展示車両をチェックし、歴史の重みを感じるといいだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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