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意外と知らない「ハイグリップタイヤ」って一体何? あえて選ぶメリットとは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: ブリヂストン/ヨコハマタイヤ/Auto Messe Web

ハイグリップタイヤのメリットとは?

 ではハイグリップタイヤのメリットを、もう少し詳しく紹介していきたい。まずは名前からわかるとおりのグリップ力だ。サーキットのドライ路面で本領を発揮するのは当然として、走行中に天候が急変しても危険な目に遭わないよう、ウエット路面でも極端にグリップが落ちないよう設計されている。ヨコハマADVANA052

 Sタイヤはハード/ミディアム/ソフトなど複数のコンパウンドが用意され、路面コンディションや温度によって使い分ける必要があるのに対し、ハイグリップタイヤは空気圧の調整くらいで対応が可能。つまりサーキットから一般道まで履きっぱなしで、ドライでもウエットでも使えるのが最大の魅力といっていい。ブリヂストン・ポテンザRE71RSを装着したスズキ・スイフトスポーツ

 もうひとつは強い荷重に対する耐久性。ボディの軽い軽自動車やコンパクトカーは別として、エコタイヤでサーキットを全開アタックすれば、わずか数周でトレッドがボロボロになる可能性がある。

 一方ハイグリップタイヤはひとつひとつのブロックが大きく、コンパウンドやケースも大きな負荷を想定した設計で、路面温度が異様に高かったり空気圧を間違えなければカンタンには音を上げない。ヨコハマADVAN A052

「燃費」「ロードノイズ」「耐摩耗性」がネック

 ココまでいいことばかり挙げたが、逆にデメリットはないのだろうか。一般的なラジアルタイヤやエコタイヤより弱いのは、燃費とロードノイズと耐摩耗性と価格の4つ。とはいえ燃費は摩擦抵抗を大きくしたこと、ロードノイズは設地面積を増やしたこと、耐摩耗性は柔らかいコンパウンドを使ったこと、いずれも最大の武器であるグリップ力とのトレードオフだ。価格にしてもハイグリップタイヤが割高だからといって、エコタイヤでサーキットを走れば上で書いたようなトラブルが起き、街乗りに使うのも危険で買い替えなんて事態になりかねない。ヨコハマADVANA052を装着した日産スカイラインGT-R(R33)

 またSタイヤに対しては絶対的なグリップ力では引けを取る。ただし路面コンディションに対しての合わせやすさ、ドライとウェットにおける性能のバランス、耐摩耗性は圧倒的にハイグリップタイヤが上だ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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