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懐かしの「フロンテクーペ」「フェローMAX」「ミニカスキッパー」! 1970年代に花開いた「軽スペシャリティカー」4選

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/三菱自動車

三菱ミニカ・スキッパー

 そのほかに、三菱ミニカに設定されたスポーティなミニカ・スキッパーも忘れられない。同車は1969年の東京モーターショーに“ミニカクーペ”の名で登場後、1971年5月に発売。フロントグリルの意匠などを変えて市販化されたクルマだった。軽自動車のスペシャリティカー ベースのミニカは同年に“ミニカ70”として発売されており、クリーンなスタイリングが特徴だった。ファストバックに仕上げたボディ後半のデザインが見せ場で、ガラスハッチと、裁ち落としたリヤエンドには後方視覚を確保するサブウインドウ(スクープドウインドウと呼び、日本車初採用だった)が設けられていた。搭載エンジンは水冷2気筒で、当初の2ストロークから4ストロークに変更されていた。ツインキャブ38ps仕様のGTなどを設定軽自動車のスペシャリティカー

スズキ・フロンテクーペ

 さてもう1台、日本の軽スペシャルティカーの草分けとも言えるのがスズキ・フロンテクーペだ。登場は今回取り上げた4モデルのなかでは最後の1971年9月。当時のフロンテ71をベースに、有名な話ではあるがG・ジウジアーロのデザインをベースに仕上げられたスタイリングが特徴だ。

 全高は1200mmと異例の低さで、登場時の広報資料にはライバル車(ミニカスキッパー:1275mm、フェローマックスハードトップ:1255mmまたは1245mm、ホンダZ:1275mm)の数値を掲げ、その低さをアピールしている。軽自動車のスペシャリティカー

 2名乗車(後に2+2も設定)、3気筒の水冷2ストロークエンジンをリヤに搭載とまさしくスポーツカーさながらの成り立ちで、0→400発進加速19.47秒、120km/hで巡航可能と、これも広報資料にある記述である。サスペンションは4輪独立で50km/h時、60Rのロール角は2°46’としている。とにかく着座位置が低く、シートに収まってみると自分のつま先はフロントバンパーに届くのではないか!? といったコンパクトさで、友人と連れ立って夜の山道をシュンシュンと走りまわった記憶がある。軽自動車のスペシャリティカー 世の中と人の気持ちに余裕が生まれて、またこういう時代のようなチャーミングでスペシャルティな軽が生まれてきてほしい……この原稿を書きながら資料に目を通していて、願望を込めてそんな風に思った。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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