全体的にフォルクスワーゲンのエッセンスを注入
FRならケツ上げは簡単だがツインはFF。横型エンジンのドラシャは左のシャフトが異様に短い。落とすとキャンバーが付きすぎ、上げるとスプラインが外に出る。「ならドラシャを延長すれば上げられる」とスズキのFFベースの四駆用を流用。
全体にVWのエッセンスを与え、バハバグのRバンパーをFに流用。Showネームを“レディバグ2”と命名。
ベースは赤だが、表面の赤はオールペン。「純正とは違う赤ですが、違う色にサッと塗るとグレードの低いツインは内張りが鉄板剥き出しなんです。全部バラして塗るのも面倒」と2トーンを選択。「それで2トーンにしましたが、斜めに入れると言ったら相方の鈑金のおっちゃんや仲間も“意味わからない”って度肝を抜かれたみたい(笑)」。ただしそこは単にクリアを吹くだけじゃなく、タミヤの濃いめの青を追求。「濁った青を出すために何度も塗り直してできた色でプラモデル感に寄せています。仲間には全体のバランスを見たらわかるようになるって言いながら塗りました」。ステッカー類も北海道から沖縄まで探して本物を貼る。
ラジコンの雰囲気を大切に
ボンネットに入れた白・黄・橙・紺のラインもデカールに見えるように厚吹き。ボンネットピンもラジコンのカウルファスナーをイメージした。水道の配管、金属部分に穴を開けて割りピン入れて、クルマの改造車というよりラジコンの雰囲気を大事にしている。
Fバンパーを大胆加工し、チューブバーはバハバグのリヤより流用する。
フォグランプのステーは、VWタイプ2のアーリーレイトバス用を加工。ダブルバンパーのアッパー部分をぶった切って溶接した逸品だ。「ジムニーみたいなオバフェンやタイヤの外出しは避けたい。ナローのまま、小さいミニマムのまま収めたい」と、アーチ上げやインナーもフル加工。ストラットも他メーカー用を延長してリヤを上げた。
キャンディブルーに塗り、ステッカーを貼ってパッと見NOSに見える消火器。
レースに出るわけじゃないが、ロールバーは専門ショップでボディ剛性も考えた本物のパイプから製作。「トルクまで指定されましたが、あくまでパロディ。そこは遊びですと伝えました(笑)」
トピー実業のスタッドレス用の鉄ちんをアイボリーに塗装してラジコンぽく。タイヤ探しに半年を要した。「北海道でピン付きのスパイクタイヤが見つかって。タイヤに合わせたフェンダーです」