インプレッサWRXではないもう1台のWRC世界王者
【スバル・ヴィヴィオRX-RA/KK4型】
ラリーといえばスバルも忘れてはいけない。現在も熱烈なファンが多いヴィヴィオには、競技ベース車であるRX-RA(※下の写真はヴィヴィオRX-R)が存在した。WRC(世界ラリー選手権)でクラス優勝を飾るなど、輝かしい経歴で知られるモータースポーツ好きには説明の必要がない名車だ。
軽自動車としてはレアなツインカムの4気筒エンジンとスーパーチャージャーを組み合わせ、豊かな低速トルクと扱いやすい特性は荒れた路面がメインのラリーと相性がよかった。そしてスバルの競技ベース車に共通して与えられる名称『RA』に相応しく、専用ECU/クロスミッション/専用サスペンション/リヤの機械式LSDが標準装備。
おまけにエアコンまで省略する思い切った軽量化で通常のRX-Rから20㎏も軽量化を果たす。街乗りはお世辞にも快適とはいえないが、ココまで走りに特化させたのは凄いのひと言。
ホンダらしい最強の自然吸気エンジン「E07A」を搭載
【ホンダ・トゥデイ/JA4型】
続いては今もサーキットの草レースで高い戦闘力を秘める、MTREC仕様のE07Aエンジンを搭載したJA4型トゥデイを推したい。最大の特徴は気筒ごとに独立した3連スロットルだろう。レスポンスは当然としてNAながら58psを叩き出し(ビートは自主規制ギリギリの64ps)ライバルたちの追随を許さなかった。パワフルだからといって燃費も決して悪くなく、スプリントレースから長時間の耐久レースまで大活躍。現在はパーツが少なくなり徐々に数を減らしているが、レースカーとしての実力と魅力はまったく色褪せていない。
同じMTRECのE07Aは同時代のビートにも積まれていたが、ミッドシップはエンジンルームの熱が抜けにくいうえ、オープンカーがゆえにボディ剛性を上げる必要があり、トゥデイのほうが重量的には大きなアドバンテージがある。
以上の軽自動車ホットモデル4選、年式的にはどれもこれも旧車に差しかかっており、今後はどんどん入手しにくくなっていくこと確実だ。購入したい人は車両そのものは当然として、スペアパーツをストックしておくことも忘れずに!